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〜 第9回 餅つき大会 参加費無料 〜

記入日:2017/12/18(Mon) 10:04 No.109

〜第9回餅つき大会のお知らせ〜

開催日:平成29年12月26日(火)
時間:午前11時〜午後5時
場所:井口葬儀店お客様駐車場

餅つき体験)^o^(
落書きコーナー(^_^)/
具だくさんけんちん汁
つきたてお餅、熱々タコ焼き
ジュースやアルコール類などの飲食

上記すべて参加費無料です(*^_^*)

暖かい服装でお越しください
なお、駐車場はありません

文責:井口葬儀店・餅つき実行委員会

〜新しい事への挑戦〜

記入日:2017/11/11(Sat) 17:28 No.108

 今年、永年連れ添った愛車を新車に買い替えることにしました。新車に求めたのは、日常生活に使い勝手が良い事を最優先に考えました。何か月も迷い、やっと納車の日を迎えました。眺めてよし、乗ってよし、走ってよしの三拍子そろったハイブリット車は燃費もよくガソリン代が以前の半分以下になりました。唯一の心配事は、モーター走行時、静かすぎて歩行者が気づいてくれないことでしたが、そんな時の為に、ボタンを押すとモーター走行時にはエンジン音が周りに流れてくれるのです!そんな技術の進歩に驚くばかりです。

 さて、今年、もう一つ新しい事に挑戦しています。それは、iPadを手に入れたことです。後輩社員が、iPadを使いこなしお客様と相談しているのを見て、自分も是非取り入れたいと思ったのがきっかけでした。60才を過ぎ、携帯電話も昔の物を使っている自分に理解できるのかと不安はあったものの、祭壇やお棺、飾り付けの写真や色合いや形があっと言う間にお客様のお好みに変ってゆく事に、どれだけの提案が広がる事でしょう。これは絶対に自分もマネしたいと思いました。今はまだ、後輩に教わり、操作を覚えるのに必死ですが、いずれは使いこなせるようになってみせると意気込んでいます。

 車は、ガソリン車からハイブリットや電気自動車へ、電話は黒電話からスマートフォンへ、テレビも白黒だったと思えば今や4Kの時代となりました。人の考え方やライフスタイルもこれからどんどん新しくなっていくでしょう。それでも私は、全てが新しければよい訳ではないと思います。昔ながらの方法がより効果的な時もあるでしょう。そして人の心を和ませご安心頂けることもあると思います。まさしくご葬儀もその一つだと思います。私は自分で学び培った昔ながらの技術や方法でお客様に充分ご満足頂ける自信があります。しかし、新しい車、iPadに触れるにあたり、進化を受け入れる事は、自分の技術・方法をもっとお客様へ伝えられるようになる一歩なのでは、と考えるようになりました。60才を過ぎ、もう年だからと諦めずに、時代と共に日々進化し努力をし続ける事の出来る自分でありたいと思っています。
いつか来る最期のその時まで・・・。

文責:青柳 晋弘

〜ライフプランニング〜

記入日:2017/09/17(Sun) 14:48 No.107

 「明日死ぬと思って生きなさい。永遠に生きると思って学びなさい」インドのマハトマ・ガンジーさんの言葉です。私は「終活」を考える時、いつもこの言葉が浮かびます。

 皆様は「終活」という言葉からどんな事を想像しますか?昔は、葬儀やお墓の準備など終焉に向けての事前準備をすることでした。しかし、最近はテレビでも度々取り上げられるようになった事もあり、「人生のエンディングを考えることにより、現在の自分を見つめ、今をより良く、自分らしく生きるための活動」と理解される人も多くなってきたようです。葬儀内容や費用なども終活の大事な一部ではありますが、人生を見つめ直し、次世代に引き継ぐ資産形成などの準備をしてもらうためにも、ライフプランニング(人生設計)を考えてみてはいかがでしょうか?

 例えば、就職・結婚・出産・転職・親しい人の死など、“人生の転機”と感じた時が人生を見つめ直しライフプランを立て直すチャンスにもなります。厚生労働省によると2016年における日本の平均寿命は、男性が80.98歳、女性が87.14歳と言われています。私どもの会社に自身の葬儀について相談に来られるお客様は70歳前後が多く、今現在不安に思っていることを尋ねると①葬儀費用の総額 ②自宅に戻れない時の対処方法 ③葬儀の流れ が大半を占めます。そこへ新たに葬儀社が今まで出来なかった、「人生を守るための資産運用(人生設計)」を加えて提案していきたいと考えています。

 私は今の仕事に従事するようになりもうすぐ20年を迎え、今まで、たくさんの方々を見送るお手伝いをさせていただきました。その間、一度として同じお別れの「かたち」はありませんでした。それは、皆様が生きてこられた人生が唯一無二のものだからです。おひとりお一人に一つとして同じ人生がないように、ライフプランも人によって全く違うものができるはずです。皆様に寄り添い、今以上に親身にお話を伺うことができるように、ファイナンシャルプランナーや終活カウンセラーの資格を取得しました。私にできることは些少ですが、ご仏縁をいただいた皆様に少しでも考えていただけるきっかけ作りになればと考えています。そして、少しでも「人生とは素晴らしい」と感じていただければ幸いです。

文責:佐々木 俊已

〜高みを目指す第一歩〜

記入日:2017/08/24(Thu) 10:45 No.106

 どんな仕事でも一つの事を成し遂げるには、一つ一つをしっかり積み重ねなければなりません。井口葬儀店に入社して一年、私も日々、その大切さを学んでいます。出来る事はまだまだ少ない私ですが、遅刻をしないように早起きを習慣づけています。誰よりも早く出社し、お客様を迎える準備、先輩方に気持ち良く仕事をして頂く為の準備をする事が、私の今のやりがいです。

 私が朝一番に行う事は店舗前の清掃です。入社したての頃は20分もかけて、四角い所を丸く掃き、四隅にゴミを残すような状態でした。しかし、一年経った今は、半分の時間で、より綺麗に仕上げる事が出来るようになりました。それは、試行錯誤しながら、ほうきの毛先を使って素早くゴミをまとめる方法や、濡れた路面の落ち葉は硬めの竹ほうきでかきあげると良い、などの発見を工夫して行う事が出来て来たからです。最近では先輩に「掃除上手になったね」と言って頂き、その言葉に小さな喜びを感じる一方、「現状に満足してはもう成長出来なくなってしまうぞ!」と気を引き締めています。

 現在は時間の余裕が出来た分、店舗前の掃除だけでなく、店内の掃除や、社員通路まで掃除する事が出来るようになりました。店舗前を通勤、通学などで通られる地域の皆様が、気持ちいいと感じて頂ける様に、もっともっと綺麗にしたいという姿勢で色々な所に目を向け、「綺麗」を保っていきます。

 今の自分が出来る事は、どんなことでも全力で取り組んでいく事です。現状に満足する事無く、現在100%の力で出来る事を10年後には10%の力で出来るように成長します。
例えば映画館に行くと今までは平面で見ていたものが、3Dで立体視出来るようになり最近は4Dという座席の振動や水しぶきが出る事で、本当に映画の世界に存在しているかのような臨場感を体感できる進化を遂げています。もはや、これ以上進化する事は無いと思っていてもきっと更なる進化を遂げていくのでしょう。私も、進化に大切な情熱を持ち続けながら10年後には想像もできない進化を目指します。

 今の自分には責任の小さい仕事しか出来ません。その仕事を全力で行う事が、いずれは責任の大きい仕事に繋がっていくのだ!と先輩方は身を持って教えてくれます。情熱を持って完璧な仕事を日々積み重ね続ける努力こそが、今後の自分にとって重要ということを肝に銘じます。これからも、今日の自分に満足せずに未来へ向かって精進していきます。

文責:中村 祐一

〜納涼祭のお知らせ〜

記入日:2017/07/17(Mon) 18:56 No.105

 第2回井口葬儀店・エチュード大納涼祭を平成29年7月24日(月)に開催いたします!
開催場所は、昨年と同じく井口葬儀店駐車場特設会場にて雨天決行です!
開催時間、午後3時から午後8時までです。

 いつものタコ焼きの他に美味しいメニューとキンキンに冷えたビール、お酒、ソフトドリンク各種、冷たぁ〜いかき氷が皆さんをお待ちしております!夏の暑さを吹き飛ばしにお越しください!
イベントコーナーではヨーヨーすくいや、落書きスペースなどをご用意しております。さらに今年は昔懐かしい型抜きコーナーや宝さがしゲームにもチャレンジして頂きます。
お子様から大人までお楽しみいただけるのではないのでしょうか?
もちろん、日頃の感謝の思いを込め全て無料です!夏の思い出作りに、皆さんお誘いあわせのうえ、大勢のお越しを社員一同お待ちしております!

*なお駐車場はございませんので、バスなどの公共交通機関をご利用頂くか、お散歩がてらに徒歩でのご来場をお願いします。

文責:納涼祭実行委員会

〜永遠の誓い〜

記入日:2017/06/25(Sun) 09:09 No.104

 最愛の姪が亡くなってもう二年なのか…まだ二年なのか…ふとした瞬間に太陽の様な笑顔が浮かんでは消えてゆきます。葬儀の時、経をお唱えしてくれたご住職に「ひょっとしたら姪御さんだけは、生まれる前から、この日が来るのを知っていたのではないかな?だからあなたを葬儀屋さんにしたのだと思うよ」と言われた事を思い出します。あまりの哀しみに当時はそのお言葉の意味がよく理解出来ないでいました。

 葬儀が終ってすぐ仕事に復帰し、日々出会うご遺族様のお手伝いをさせていただいている中で、お悲しみにくれているお顔にも、少しずつ優しい表情が見られる様になった時、この仕事が自分の大切な使命なのだと思える様になっていきました。彼女のために葬儀者になったのなら、彼女を失ってからの自分の気持ちや想いを忘れずに、ご遺族様に寄り添っていこうとの思いが増々強くなり、あの時のご住職のお言葉の意味が今になって少しずつ心にしみ込んで来るようです。

 今も時々彼女に話しかけています。

 元気かい?君の姉さんも妹も勉強に遊びに元気いっぱいで走り回っています!
僕自身は何も変わらず、葬儀のお仕事をしています。
5年生の半ばで亡くなった君にも卒業証書やアルバムが貰えたそうだよ。本当は同級生のみんなと6年間を過ごし、一緒に卒業したかっただろうけど、11年間、君は本当に頑張ったのだから、卒業証書はその証だと僕は思います。
そう言えば、親戚が集まると「弟さんは三人も子供がいて、もう立派なお父さんなのに、お兄さんはまだなのかしら?」と独身の僕はいつもからかわれていたね、毎度のことに辟易して一人その場を離れると「心配しないでね、私がお嫁さんになってあげるから!」とそっと言ってくれた君。その優しさにいつも救われていた。あのお茶目な笑顔が今も忘れられません。

 僕は君の優しさや勇気に触れて少しずつ変わっていったと思う。お客様の笑顔を見る事が大好きになり、その為にはどんな事にだって耐えられると思うようになったから。
君に教えて貰った優しさを、君に教わった生きる事の素晴らしさや命の大切さを一人でも多くのお客様に届けられる葬儀者になりたいと心から思っています。
最近、いつもは優しかった君の笑顔が、「しっかりしなさいよ!」と諭すような表情に見える時があります。もっともっと頑張らないとね!君の全てに感謝しています。ありがとう!これからも命ある限りお客様の笑顔の為に頑張ります。どうかいつまでも変わらずに見守っていてね。

文責:永松 英樹

〜磁器婚式〜

記入日:2017/05/26(Fri) 13:16 No.103

 皆さんは磁器婚式をご存知ですか?結婚20周年の事をそう呼ぶそうです。陶磁器のように長い年月を経る事で価値が高まり、使うほどに馴染んで、簡単に壊れない絆を育むという事が由来だそうです。私たち夫婦も紆余曲折いろんな事がありましたが、来年の6月にめでたくこの「磁器婚式」を迎えられそうです。25周年の銀婚式の事は知っていましたが、20周年の節目にも名前があることを知り、妻と一緒にお祝いする事を今から楽しみにしています。

 妻は日頃から「2人で旅行に行きたい」と話していました。しかし、仕事の都合で互いの休みが合わず実現できずにいました。年齢を重ね、時間が出来ればそのうちに行けるだろうと思っていました。
しかし、ある日のニュースで、年上の妻と年齢が近い女優さんの訃報を聞き、何かあってからでは遅い!元気に動ける今のうちに一緒に旅行に行こうと考えるようになりました。
私は中学卒業と同時に親元を離れたため、両親と過ごした年月よりも、妻と歩んできた時間の方が長くなり、今さらながら感謝の気持ちを言葉にするのが照れくさく、はっきりと伝えた事がありませんでした。これを機に妻の望んでいた2人旅を通して共に人生を歩んでくれた事に感謝を伝え心から労いたいと思います。

 妻はいつも笑顔を絶やさず、朗らかで誰に対しても親切で心優しい女性です。私の両親の事も自分の親のように大切に考えて接してくれるおかげで、私たち家族は心穏やかに過ごせています。毎日パートの仕事を終え、休む間もなく家事を行い、自分の時間はほとんどなくとも家族の事を第一に考えてくれる妻の姿には頭が下がります。何事にも一生懸命に取り組んでいる妻に、言葉では言い表せないほどの感謝の気持ちで一杯です。
磁器婚式を節目として、これから先の人生も共に健康で歩んでほしい。そして、銀婚式やその先の真珠婚式、金婚式を一緒に迎えたいと伝えたいです。どちらが先になるかわかりませんが、最期の時に「いい人生を過ごさせてもらったな」とお互いに思えるように2人の時間を大切にして何気ない日々の中にある幸せをかみしめながら共に過ごしていきます。

文責:笹木 幹人

〜子供茶道教室〜

記入日:2017/04/03(Mon) 16:23 No.102

 月に2回程、本多公民館で子供に茶道を教えています。生徒は幼稚園から小学校までの子供です。この子供茶道教室の始まりは、毎年4月に開催されている本多花まつりでのお茶席がきっかけでした。2年前の席で「うちの孫にも茶道を教えてほしい」と話かけられました。口伝えで「私も習いたい」と、子供が集まりました。まずは本多公民館の和室で、1日体験教室を開いて様子を見ることにしました。初めて見る本物の茶道具や初めて飲む抹茶に子供もお母さんも興味を持ち、是非続けて教えてほしいと熱心に頼まれ、私も一大決心して始める事にしました。

 迎えた初稽古の日は、お茶を点てる動作(お点前)はもとより和室での作法・仕草から学んでもらい、子供の学ぼうとする真剣なまなざしに、少し戸惑いを感じてのスタ-トでした。3ヶ月が経った頃、お母さんに付き添われてきた幼稚園児が、皆の前でのお点前の時、緊張のあまり泣きだしたこともありました。小さな手ではお茶碗が熱くて持てず、こぼしてしまった子供もいました。今は懐かしく思いだします。

 楽しく、そして時に厳しい稽古を始めて2年、子供の成長ぶりは素晴らしいです。床の間には、毎回季節の掛物と四季折々の花を生けて、お扇子を前に置きおじぎをして拝見をさせています。お茶席で亭主からのおもてなしのメッセ-ジを受け取る為の作法です。意味については子供には少し難しいことかも知れませんが、何気ない所に美しいものを見いだすことができるような感性を養ってもらいたいと思っています。
 かわいい弟子たちには、人の目を見て挨拶が出来きるように、そしていつも笑顔を絶やさない人になってほしいと思います。両親・友達を大切にして、学んだことを大人になっても日常生活に活かしてくれることを願っています。

 子供に、「今、茶道をしていて楽しいことは」と聞いてみると、すかさず「お菓子とお茶がおいしい」と答えました。子供らしい可愛い感性に、思わず微笑みました。日本の文化の集大成の茶道を次の世代に伝えて行ってほしいと思っています。私自身薄れていく日本の伝統を正しく伝えていく事の大切さを改めて再確認しました。子供に教えることによって、私も少し成長した思いがします。これからも、この出逢いを大切にして笑顔が絶えない教室にしていきます。

文責:當麻 満子

〜第36回本多花まつり開催のお知らせ〜

記入日:2017/03/25(Sat) 09:08 No.101  

 日時:平成29年4月2日(日) 午前10時から午後3時
場所:祥應寺 国分寺市本多4-2-2

 〜春、こころとふれあうまち〜をテーマに国分寺駅北口全商店会のお店の方達が力をあわせ、本多花まつりが上記日程にて開催されます。桜色の告知看板を 祥應寺様の駐車場(連雀通り沿いに)に設置しているのでご存知の方もおられることと思います。
本堂でお釈迦様の生誕を祝い甘茶を捧げる体験を始め、駐車場では消防はしご車やミニ消防車に乗ることができます。豪華で素敵な景品が当たる花まつりクジ抽選会もありますので、抽選の時は更に盛り上がっています。

 境内では焼きそばや焼きとり、わた飴など様々なお店が皆様をお待ちしております。 井口葬儀店、エチュードは、熱々たこ焼きとホクホクのフライドポテトを販売します。式場の接待ホールでは、当社スタッフが、かわいいお弟子さんたちと立礼のお茶会を催していますので是非お立ち寄りください。

 満開の桜と暖かな春の陽だまりの中で、みんな笑顔で盛り上がりましょう (*^_^*)大勢の皆様のお越しをスタッフ一同、心からお待ち申し上げております。

 なお詳しくは下記アドレスの公式ホームページをご覧ください
http://hondahana.html.xdomain.jp/
国分寺本多花まつり

文責:井口葬儀店花まつり実行委員会

〜ととのえる〜

記入日:2017/02/01(Wed) 15:21 No.100

 綺麗に片づけられた職場には、それに見合うプロ意識を持った人たちがいます。
毎朝通勤時に通り過ぎる消防署は、ホースやロープ、防火靴・防火服が整然と並べられています。消防車や救急車も鏡の様にピカピカしていて、いつでも救助に行くんだぞ!と背筋を伸ばして立っているかのようです。署前はいつもゴミ一つなく掃除されていて緊急車両を遮るものは一つもありません。ここで働く方たちは、火事や事故が1件も起きない事を日々祈りながら、いざという時には誰よりも“素早く駆けつける為に準備を怠らないでいるのだ”と、見ている私の身も引き締まります。素早く駆けつける為には、物を探したり押しのけている時間さえ命取りになるのだと知っているのでしょう。
整理整頓は仕事とその先にいる人たちと真剣に向き合うためにとても重要なことだと日々気づかされます。

 私たちの職場も24時間、365日、消防署と同じでなければならないと強く実感しています。
私たち葬儀社の仕事は、ひとり一人違う人生を歩んでこられた方たちと出逢い、その方たちと大切なお時間を共に過ごさせていただきます。お客様と向き合い、最善を尽くすためにはいつでもどんな時でも出発前の準備に煩わされてはいられません。お悲しみや不安の中にいる方たちに寄り添う時、すぐに正確に動ける対応力がとても大切だからです。

 私たちの職場の整理は、清潔さを保つこと、お客様の個人情報を大切に保管すること、仏具や神具のメンテナンスや消耗品の管理などがあります。整頓は社員の誰もが必要なものをすぐに取り出せるように維持し、より利用しやすいように工夫を凝らして行くことなどです。
はじめてお迎えに向かう時に必要な清浄セットやメイクセット、ご相談に向かう時の資料、葬儀に使う仏具や神具など、いつでも誰が用意しても最短で揃えられるようでなければなりません。使い終わればきれいに片付け、足りないものはすぐに補充をし、常に整然と整えておきます。少しでも利用に不便な場所は社員同士で考えを出し合い改善されるように何度も話し合い向上させることが必要です。

 私が整理整頓から学んでいることは、自分自身のためだけにするのでは無いということ、そして社員一丸となって、その意識を持ち続けなければならないということです。
私は、職場を整然と整えられた消防署のように維持していきたいと強く思っています。スタッフひとり一人がお客様のもとへ素早く駆け付けられるように目を配り心を配り、基本的で当たり前のことだからこそ必要な整理整頓を常に心がけていきたいです。

文責:市川愛華

人を送るとは〜意義〜

記入日:2017/01/06(Fri) 18:23 No.99  

私たちは微力ですが
人と人との縦糸と横糸を紡ぎながら
繋がりを大切にして

“人生とは素晴らしい”
と感じてもらえる送り方を
思慕に共感し
ご納得を頂きながら提案させて頂きます

そして
旅立たれた方から
大切な気づきを頂けるような送り方を
実現してまいりたいと切に願っております

本年も
お客様、お取引先様、スタッフひとり一人に
感謝を申し上げ
一歩一歩着実に精進してまいります

2017新春
文責 井口 朗

〜 第8回 餅つき大会 参加費無料 〜

記入日:2016/12/09(Fri) 10:31 No.98

〜第8回餅つき大会のお知らせ〜

開催日:平成28年12月25日(金)
時間:午前11時〜午後5時
場所:井口葬儀店お客様駐車場

餅つき体験)^o^(
落書きコーナー(^_^)/
つきたてお餅、たこ焼き、フライドポテト
ジュースやアルコール類などの飲食
お花のプレゼント\(~o~)/
上記すべて参加費無料です(*^_^*)

暖かい服装でお越しください
なお、駐車場はありません

文責:井口葬儀店・餅つき実行委員会

〜これからの事〜

記入日:2016/11/09(Wed) 10:09 No.97

 そろそろ忘年会のことを考える季節。私は学生時代の忘年会の幹事を毎年勤めている。日時や場所を決め、連絡を回すとき、ふと「あっ!彼は去年亡くなったんだなぁ」と気づく…そういえば、一昨年も、その前の年もかけがえのない友人を亡くしている。

 その為、最近の忘年会の話題は、自分の最期はどう迎えたいか?という話になることが多い。亡くなった友人の中に、たまたま葬式をしなかった人がいたせいか、「自分の時も家族だけでひっそりと送ってくれればいい」と誰かがポツリと言うと、「そうだなぁ…俺の最期もそんな感じでいいかな」と皆が言い出した。

 そんな事が聞きたかった訳ではない私だが…人は皆、自分一人で生きているわけではなく色々な人と人との繋がりがあり、両親、祖父母、ご先祖様を辿れば、数えきれない程の人の出会いがあり、恩を受けている。その中で生きて生かされている。そういう最期を選ぶということは、「その繋がりを断ち切ってしまう事になるのではないか…」と話すと皆だまって考え込んでしまった。家族のために、会社のために、地域のために精一杯生きて、働いて、“最期はひっそりと送ってくれればいい”とはあまりに寂し過ぎるのではないだろうか?どんな送り方をされるかなんて、死んでしまったら自分ではわからない…それよりもお互いに寄る年波にあらがえなくなった今、ここからどうより良く楽しく生きて、やがて終わりが来た時に、“いい人生だったと思えることの方が大切なんじゃないか”と力説してしまった私。商売柄そんなことを言うんだろう?とからかわれるのかと思いきや、皆、「自分の最期をもう一度考えなおしてみるよ」と言ってくれた。

 かくいう私も、永年住み馴れた団地を離れることになり、新しい住まいを探している
終の棲家になるかも知れないので、残りの日々を有意義にする為に、なるべくご近所や近くの商店街など多くの方々とふれあえるような場所を見つけたいと思っている。古い友人との繋がりも今まで以上に大切にし、新しい生活の場でのふれあいや出会いが、私の人生によりよい刺激を与えてくれるのでは…と期待している今日この頃である。
健康にも人一倍、十倍気をつけて、もう一花、二花頑張るぞ!

文責:青柳晋弘

〜 共に白髪の・・・ 〜

記入日:2016/10/08(Sat) 10:03 No.96

 夫婦間や家族同士で日頃から話し合っていた方がよい事は多々あると思います。その一つに、私たちを度々襲う地震や台風、大雨などの災害に備え、地域の避難場所やお互いの安否確認の為に携帯電話などの伝言ダイヤルの使用方法、帰宅難民にならない為の徒歩帰宅ルートの確認などがあります。昨今の自然の驚異に、とても他人ごととは思えません。我が家でも日々話し合い、非常食や水、防災用品の確保を心掛けています。

 そしてもう一つ、私たち夫婦の年代になってくると、お互いの「死」も大事なテーマになってきます。「死」と言ってオーバーであれば、お互いの健康管理や体の状態の把握と言い換えてもいいでしょう。実は先日、仕事中に梯子を踏み外し、腰をしたたかに打ってしまいました。その痛さたるや…痛みが薄らぎようやく仕事に復帰出来たのは、二週間も経ってからでした。少しの気の緩みで会社の同僚や家族にも多大な迷惑をかけてしまい、申し訳ない気持ちでいっぱいです。

 この怪我を機に、私たち夫婦にとって、お互いの体を気遣うことは更に重要度を増しました。痛さに耐えて寝込んでいる時、もし打ち所が悪く障害が残ってしまったら…もし逆の立場だったら…あるいはどちらかが重い病気に罹ってしまったら…そして「死」を迎えてしまったら…と様々な状況が頭の中を巡りました。これまでは私の死後、家族はどうすればよいかに話が行きがちでした。当然のことながら、逆の場合もあり得ることです。もしそうなってしまったらと想像するだけで恐ろしくなってしまいました。これまでも、これからも妻の支えなくては立ち行かない私です。そして、家では家族に頼りっぱなしの私ですが、この事をきっかけに、一家の主としてもっとしっかりとしなければとの思いを強くしました。そのためには、一緒にいる時間を増やし、もっとお互いのことを知り、労り合うことが大事だと思いました。以来、苦手だった家事も手伝い、買い物や散歩にも一緒に出掛け、家族の誕生日には全員で一緒に食事をしています。

 共に白髪が生え始めた頭を寄せ合い「もっと、もっと白くなるまで元気に支え合って行こうね」と話し合う夫婦を子どもたちはいつも笑顔で見守ってくれています。明るい家族の雰囲気の中、お互いに言いにくい事や聞きにくい事、不安な事は徹底的に話し合い、解決できるようになりました。これからも家族一緒によりよい未来へ向かって、明るく元気に時間を重ねて行きたいものです。

文責:佐々木 克己

〜想い出づくり〜

記入日:2016/09/05(Mon) 19:35 No.95

 私の両親はテレビの旅番組が大好きで、夫婦揃って毎週欠かさず見ています。ある日、父の故郷の岩手をとりあげた旅番組を見ながら、二人で懐かしそうに話していました。私は、父が「何年もお墓参りに行けていないな」とポツリと呟いていたので、両親と父の故郷へ旅行に行く事を考え始めました。夕食時、両親にその事を話すと、初めは驚いていましたがとても喜んでくれました。私がさっそく「行きたいところはある?」と聞くと、母は「南三陸鉄道に乗って、あまちゃんに会いに行きたい」「遠野の曲り屋も見たい」と張り切って答えました。父と私は、顔を見合わせながら「あまちゃんは居ないわね・・・」と言いました。すると父が「泊まる宿は、座敷童の宿が良い」「河童淵に行きたい」と言うと、母は「妖怪ばっかりね」とお互いを笑いあったりしながら、面白おかしく話に花を咲かせて過ごしました。

 旅先では長い距離を歩かなければならないので、母が「お父さん、そう言えばちゃんと歩けるのかしら?」と父に聞きました。すると父も「ちょっと不安だなぁ」と少し心配そうにしていました。特にお墓参りでは、田んぼの中程にお墓があり、車を停めてから1㎞ほど細いあぜ道を歩いて行かなければならないのが、一番気がかりの様でした。私は、両親を誘い休日には一緒に散歩へ出掛け、体力づくりをする事にしました。少しでも両親の不安をなくす為に、世間話や旅先で楽しみにしている事などを話しながらゆっくりと歩き、少しずつ歩く距離を伸ばして行きました。私は、旅行に向けて頑張って歩き、以前よりもイキイキとして、歩調も少しずつ軽やかになっている両親の姿を見て、たくさん元気をもらいました。

 私が両親を旅行に連れて行ってあげたいと思ったのは、私も今、人生の折り返しに差し掛かった年齢となり、両親とあとどのくらい一緒に過ごす事が出来るのか考えるようになったからです。両親にはまだまだやりたい事がたくさんあると思います。私はその希望を、両親に寄り添いながら一緒に叶えてあげる事が出来たなら、自分も後悔することなくより納得のいく人生を歩めると思います。そして、いつの日か訪れるお別れの時には、両親に『良い人生だった』と想ってもらえるように、これからもたくさんの想い出を作って行きたいです。

文責:紺野 真由美

〜財布に秘められた手紙〜

記入日:2016/08/01(Mon) 11:39 No.94

 出張中、『佐々木さん。指名のお仕事が入りました。』と連絡を受けた。名前を聞くと直ぐに顔が浮かんだ。13年前、入社5年目の私が無我夢中でお手伝いをしていた頃のお客様だった。あの時の喪主様が・・・。
「私の時もあなたにお願いしますからよろしくね・・・。」ご自宅で微笑みながら話しておられた姿を思い出した。

 出張中で直ぐに病院に駆けつけることが適わなかった為、奇しくも13年前の私と同じ入社5年目の後輩スタッフに全てを託した。夕方、ご自宅に伺ったスタッフから「今回、佐々木さんには自宅に線香をあげに来てもらえれば良いよね!お母さん」と娘さんが枕元で話しかけていましたとの報告を受け、少し安堵した。

 出張から戻り直ぐにご自宅に駆けつけると、娘さんはお母様がお財布に入れていた手紙を差し出し見せてくれた。小さく折たたまれた手紙の一文には『佐々木俊巳/井口葬儀店 042-323-6920私の葬儀はこの人にお願いします。』と書かれていた。この手紙をどんな思いで書いて財布に入れ持ち歩いていたのかを考えると胸がいっぱいになった。相談時には、娘さんから家族で行かれた国内外の旅行の思い出話を伺う事ができた。電子アルバムには沢山の写真が納められており、一枚一枚捲りながら説明してくれる写真にはどれも笑顔のお母様が写っていた。

 通夜当日、納棺前にお化粧直しと身支度を整えていると「佐々木さん。そんなに奇麗にされたらお母さん生き返っちゃうかも・・・」娘さんが笑いながら話されると、ご親戚の方々も和やかな雰囲気に変わった。そして、前夜に娘さんから電子アルバムをお借りして作成したメモリアルビデオの上映を行うと、故人様が大好きな猫と遊んでいる姿や料理を頬張っている姿が写し出され、親戚の方々にも笑みがこぼれ素晴らしい時間を過ごされていた。

 今迄は、母の時、父の時の担当者だから「あなたにお願いします。」と指名のお電話をいただいた事は何度かあった。しかし今回のように亡くなられた御本人様からのお手紙での指名は初めてのことだった。これは葬儀を生業とする私にとって本当に嬉しい限りであった。通夜、葬儀を無事に終わらせる事は当たり前の事であるが、故人様が本当に満足してくれたのか?その答えを伺う事ができないのが唯一残念でならない。だからこそ、会社のヴィジョンでもある“真の心の通った送り方を見つけ出す”を今迄以上に真剣に考え、答えをもらう事ができない“永遠のテーマ”としていかなければならない。その為にも現在の自分に満足する事なく変革を恐れず自己改善し人間力を高めていきたい。

納涼祭のお知らせ

記入日:2016/07/19(Tue) 16:58 No.93

 来る平成28年7月29日(金)、井口葬儀店大納涼祭を開催いたします!
場所は、年末の餅つきでお馴染みの井口葬儀店駐車場です。祭りの始まりは午後3時からで午後8時に終了とさせていただく予定です。

 いつものタコ焼きの他に美味しいメニューとキンキンに冷えたビール、お酒、ソフトドリンク各種ご用意しております!さらに冷たい、冷たいかき氷が皆さんをお待ちしております!夏を楽しみにいらっしゃいませんか? イベントコーナーではヨーヨーすくいや輪投げ、落書きスペースなどをご用意しておりますので、お子様から大人までお楽しみいただけること請け合いです!
もちろん、年末の餅つき大会同様、謝恩の思いをこめ全て無料です!
夏の思い出作りに、皆さんお誘いあわせのうえ、大勢のお越しを社員一同お待ちしております!

*なお駐車場はございませんので、バスなどの公共交通機関をご利用頂くか、お散歩がてらに徒歩でのご来場をお願いします。

納涼祭実行委員会

〜たくさんのありがとうの為に〜

記入日:2016/06/24(Fri) 16:07 No.92

 入社して間もない頃、先輩に同行して病院へ向かいました。先輩は到着するとご家族と挨拶を交わし、ベッドでお休みになっている故人様へ手を合わせ「お疲れ様でした。ご自宅へ帰りましょう。」と声をかけました。ご自宅でご家族様が用意して下さったお気に入りの洋服に着せ替えする時も「失礼します、少し腕を上げますね」などと優しく声を掛けながらの丁寧な所作でした。その光景を横で見ていたご子息様が「こんなに丁寧にしてもらってありがとうございます。母も喜んでいると思います。」と涙ながらに先輩の手を取りお礼を述べて下さいました。私はこの経験をして以来、大切な方を亡くし悲しみの中にあるお客様に、少しでも安心して故人様とのお別れをして頂けるような存在になりたいと強く思いました。

 故人様を自分の身内の事のように考え、親身に接している先輩の仕事ぶりにはご家族様だけではなく同席していた私までもが安心感に包まれました。日々繰り返される「人をお送りする」という仕事ですが、故人様が送られた人生に、より良いお別れをして頂きたいと真摯に向き合い、ご家族様の心情に寄り添った言葉づかいや相談の進め方、ご遺族様に溶け込む姿は私の憧れです。先輩が新人だった頃、そのまた先輩を見習い一生懸命に努力され身に着けられたのでしょう。私も更に努力精進し身に着けたいと思っています。ご家族様が大切な方とのお別れに、何の不安も無く葬儀を行って頂く為に、先輩の仕事一つ一つを見逃さず自分の心に刻み、故人様を自分の身内の様に大切にする事をいつも心に留めて寄り添っていきたいと思います。

 担当させて頂くご葬儀が、ご遺族様にとってより良いお別れとなる為に自分の考えだけではなく先輩に助言を求め、お送りさせて頂いております。さらに現状に満足することなく更なる向上を目指す為に改善点やアドバイスをもらう反省会を行う事を常としています。また今以上にお客様の気持ちを受け留め応対する事が出来るように、心理学の本を読む事や、解りやすく伝える為に話を要約し簡潔にまとめ説明する事を意識して、コミュニケーションの質を向上させます。そして一人でも多くのお客様に「ありがとう、あなたに送ってもらって良かった。」と言って頂けるように日々専心してまいります。

文責:笹木 幹人

〜太陽の様な笑顔〜

記入日:2016/06/03(Fri) 09:42 No.91

 昨年5月末、最愛の姪が旅立ってしまいました。生まれながら心臓が弱く、幾度もの入院、手術を受けなければなりませんでした。普段の彼女はそんなことは少しも感じさせずに、いつも太陽のような笑顔で私たちを明るく照らし続けてくれた精一杯の11年でした。

 伯父の立場で何も考えずに、甘えさせていた私と違い、障害をもっているからこそ、時には厳しく接していた弟夫婦にとって、突然の別れはどんなに辛かったことでしょうか…絶望的で、言葉では表現できない気持ちだったと思います。息を引き取ろうとしている我が子に「順番が違うよ!戻ってきて!」と慟哭する弟夫婦の姿を今も忘れることができません。

 こんな残酷なことが自分達の身に起きる事など想像もしていなかった私達は、深い哀しみに自分自身どうなってしまうか分かりませんでした。葬儀の日、通っていた小学校の先生やお友達から「勉強はもちろん、かけっこやドッチボールだって、できることは何でも一所懸命にやる頑張り屋さん!」「学校で飼育している動物たちや植物たちの“小さないのち”を一番大切にしてくれるとても優しい“花マル”な女の子です」と、学校でのたくましい様子を聴くことができました。姪はこんなにも素敵なお友達や先生方に包まれていたからこそ、明るく、元気に過ごせていたのだと感謝の思いでいっぱいになりました。「まだ子どもだから…」「病気だったし、可哀想だから…」と家族だけで姪を送っていたら、この時間は持てなかったに違いありません。姪に関わってくれた全ての人達のおかげで、今、私たちは少しずつ前を向いて歩いて行けているのだと実感しています。私の両親は、孫達の写真を綴ったアルバムに、姪への手紙をそえ、人と会う度に見て貰い、サインをお願いしています。「サインをしてくれた人は、きっとあの子のお友達になってくれる」と信じ、ライフワークにしています。

 私たち兄弟は、誕生日が一日違いで、奇しくも、通夜の日は弟の、葬儀の日は私の誕生日でもありました。これからは、誕生日が来るたびに、「どう?僕は、一所懸命に生き、“いのち”を大切してきた君に恥ずかしくない生き方しているかい?」と問いかけ続けます。そして、いつの日か大好きな君から大きな、大きな“花マル”がもらえるように、いつも太陽の様に明るい笑顔で頑張ります。そして、君を含めた家族の絆とすべての“いのち”を大切に生きぬくことを心に誓います。ありがとう…

文責:永松 英樹

〜 専門用語 〜

記入日:2016/05/26(Thu) 13:38 No.90

 葬儀の相談を始めるに当たり、お客様に「ご宗旨(宗教の宗派、流派)は何でしょうか?」と伺っても、ほとんどの方は首をかしげたままです。「お墓はどこに有りますか?」と質問を変えると、「何々霊園」とか「何々寺」とお答えいただけます。そこからお寺の宗派、寺院名を伺い、それに沿って葬儀の相談を進めていきます。

 また、お客様に「のうかんは何時にしましょうか?」という質問をすると、「うん・・・?」という顔をする時があります。『のうかん』は漢字で書くと『納棺』ですので、読むと一目瞭然なのですが、専門用語では伝わらない時があります。このような時は、『のうかん』を大切な故人様を棺に納める儀式と言い替えています。

 「火葬場は12時の出棺でお取りします。」と述べると、お客様は「葬儀は12時から始まるのね。」と答えられることがあります。『出棺』とは火葬場へ向けてお柩が出発する事を言います。この場合は「葬儀は11時から12時です。12時に火葬場へ向けて出発します。」と述べるようにしています。相談の時には、写真や弊社オリジナルのレイアウト図なども駆使し、テンポが速い人にはテンポ良く、お年寄りには大きな声でゆっくりと、複数の方がいる時はそれぞれの方の目を見ながらなど、その時々で話し方も変えています。そうする事によって、非日常である葬儀の流れについて少しでも理解を深めて頂けると思います。

 私達は故人様の事をお伺いしながら、お客様が少しでも安心して大切な方を送れるように、そして故人様の人となりが反映された葬儀にしていくため、お人柄が偲ばれるにはどうすればよいか、どのようなことをすれば故人様に喜んで頂けるのかを常にお客様と一緒に考えていきたいと思っています。そのために、私達は専門用語を使わず、“わかりやすい言葉”で話すようにしています。お客様の目の動きや表情、仕草などから、説明させていただいた内容を理解して頂いているかどうかを常に意識しながら、納得されるまで説明させて頂きます。

文責:守谷 仁志

〜一期に一度の会のよう〜

記入日:2016/04/01(Fri) 14:26 No.89

   井口葬儀店は、国分寺市地域バス(ぶんバス)「本多5丁目」停留所前にあります。店内ではお香や仏具・神具などを販売しており、私の業務は営業事務とお客様の接客です。

 お店でお客様をお迎えして4年が経ち、短い間にたくさんの出会いに恵まれました。

 初めての帰郷のお土産に、桜のお線香を選んで頂いた男子学生様「毎年家族で花見をしていましたが、今年は帰京できなかったのでせめてお線香をお土産に」と、小さな声で恥ずかしそうに教えてくださいました。ご家族様には自慢の御子息に違いないと心の中で何度も頷きました。

 春と秋のお彼岸に、お墓参り用のお線香をお求めに来られるお爺様とお孫様。仲良く手をつなぎお墓参りへ向かうお二人の後姿を、微笑ましく眩しい思いで幾度もお見送りをさせて頂きました。お孫様がいつかお墓参りの意味をご理解される日は、お爺様との思い出と共に振返られる事でしょう。

 亡き奥様が好きだった花を活けたいと、杖をつき、陶器店や仏具店を何件も回られても気に入った花器が見つからないと来店されたお爺様。当店でも店内をご覧になり、しょんぼりと帰られようとするお客様から、奥様のイメージを詳しく伺いました。「取り寄せてご覧になるだけでも結構ですのでカタログを見てみませんか?」とお好みのお品を数点手配させて頂きました。数日後、薄青色の花器を手に取り、手頃な大きさだと満足そうにうなずかれた時には、本当に心から安堵いたしました。

 ご自宅に大切なご友人をお迎えする時に焚かれるお香を、季節ごとに選びに来られるお客様。市場にはあまり出回っていないメーカーや香木のカットの大きさなどについてご教授頂きました。まだ、商品知識の浅い私は密かに師匠と仰いでいます。

 「知人のお母様が先月亡くなられたことを、今日知りました。持参するのに良い線香を選んで頂きたい。」と、慌てた様子でご来店されたお客様。「すぐに見舞いたいのです。」とおっしゃられたお客様の優しさが、ご心痛の知人様へ少しでも届きますようにと祈らずにはいられませんでした。

 全てのお客様とのお時間をここに書き尽くす事は出来ませんが、おひとりお一人のお姿や大切な方への想いは強く私の心に残っています。

 日頃から、どんな商品があればお客様の想いが大切な方々へより伝わるのか、常に向学心を持って出来る限りのお手伝いをさせていただきたいと心がけています。そのために、展示会へ赴き全国の業者様から様々な情報を仕入れ、商品知識を増やす事も欠かしません。
 また、来店されることが難しいお客様の為に、お線香ひとつからでもお届けにあがること、組み立ての難しい盆提灯などの設置のお手伝いをすることは、お客様との大切な時間のひとつになりました。
 沢山のお客様との素晴らしい出会いと、ご愛顧下さいます皆様に心から感謝申し上げます。これからもどうぞよろしくお願い致します。

文責:市川 愛華

第35回 本多花まつり

記入日:2016/03/26(Sat) 11:55 No.88

 今年も各地から開花の便りが届く季節となりました。満開の桜の下で呑むお酒を楽しみにしておられる方もいらっしゃることと思います。

 さて、第35回目を迎える本多花まつり、今年は4月3日(日)祥應寺にて午前10時から午後3時まで開催されます。本堂でお釈迦様に甘茶をささげる体験を始め、駐車場では消防はしご車に乗る体験やキックターゲット、商店会の皆様からは、素敵な景品が当たる抽選会、音楽コーナー、お茶会を開いて皆様をおもてなしさせていただきます。

 境内では、様々なお店が皆様をお待ちしています。今年も井口葬儀店・エチュードは、熱々のたこ焼きとホクホクのフライドポテトを販売します。毎年、ご好評いただいておりますが、今年は更にパワーアップしておりますので、是非お立ち寄りください。

 大勢の皆様のお越しをスタッフ一同、心からお待ち申し上げております。
なお詳しくは下記アドレスにて公式ホームページをご覧ください
http://hondahana.html.xdomain.jp/

文責:永松 英樹

奈良東大寺〜お水取り〜

記入日:2016/02/01(Mon) 18:14 No.87

 皆さんは奈良東大寺の二月堂で行われる「お水取り」に行ったことがおありでしょうか?
「お水取り」は十一面観世音菩薩を本尊とする二月堂に、東大寺の僧侶が万民の幸せを祈り人々に代わって懺悔の行を勤める法要です。前から行きたいと思い続け、昨年の3月11日に旧友を誘い、やっと訪れることができました。

 二月堂は小高い丘の上にあり、観客が入れる場所は狭く傾斜になっている為、近い場所を確保するのに早めに向かいました。なぜならば、松明(たいまつ)の火の粉を浴びると御利益があると聞いていたからです。到着した時には、観客はまだ数人しかいなかったので良い場所に並ぶ事ができました。天候に恵まれ風もなく穏やかな日でした。それでもまだ3月、寒さに震えながら19時までの2時間、立ったまま雑談をして体を動かし寒さを凌ぎました。
 19時なると、一斉に照明が消され、暗闇と沈黙のなか東大寺の大鐘の合図で、長さ6メ-トルの竹の松明が点火されました。そして二月堂につづく階段を昇り舞台の欄干に掲げられ、観客の頭上に火の粉を散らしながら回廊を巡ります。この日の松明は10本、30分あまりの「火の行」でした。

 お水取りの松明は3月1日から14日までの間灯ります。そして12日の深夜零時、二月堂の井戸から汲み上げられたお水が本堂に献上されます。これを「お水取り」と呼んでいます。奈良の人々の祈りと絆は、1250有余年の間一度も絶えることなく引き継がれ、人々の幸福を祈り伝承されています。

 帰り道、私達の肩には、うっすらと灰が乗り、体は冷え切り、坂道を下っている足は棒のようになりました。今もあの火の粉が舞う場面は目の奥に焼き付いており、万民の幸せを祈る伝統的な日本の行事に触れた感動を共有し「また来たい」という想いと、友情も深まりより強く結びつけられました。

 私も世の中の人々が平和で明るく暮らせる様に祈ると共に、この日は、折しも3月11日でしたので、東日本大震災の復興の為に自分自身が出来る小さな事を継続して行く事を心に誓いました。

文責:當麻 満子

人を送るとは〜意義のある送り方〜

記入日:2016/01/07(Thu) 15:27 No.86

大切なものは見えないと
言われています

大切な方を
お送りする方法は
100人いらっしゃれば
100通りあるのでしょう

我々は微力ながら
思慕に共感し
ご納得を頂きながら
大切なものが見える送り方、大切なものを感じられる送り方を
提案させて頂き

“人生とは素晴らしいと感じてもらう”ことを
ほんの少しでも
実現してまいりたいと切に願っております

本年も
お客様、お取引先様、スタッフひとり一人に
そして、すべての人々に感謝を申し上げ
変化の速い現代社会だからこそ必要とされる
より意義ある送り方への取り組みが
評価されるよう
一歩一歩着実に精進してまいります。

2016新春
文責 井口 朗

〜餅つき大会 参加費無料!〜

記入日:2015/12/03(Thu) 15:27 No.85

 日 時:平成27年12月25日(金)午前11時
 場 所:井口葬儀店お客様駐車場(社屋の東側)

 7年目を迎える「井口葬儀店・餅つき大会」今年は、クリスマスに開催です。
今年も参加費は無料です。地域の皆様やご参加いただける方々のご理解、ご協力を得て、皆さんと共に毎年続けられることの喜びをかみしめ、社員一同深く感謝申し上げます!

 お餅の他にも、たこ焼きやけんちん汁、フライドポテトなどの熱々なメニュー、各種アルコール、ジュースなどのソフトドリンクも無料にてご用意しております。皆さんの元気なかけ声と笑顔で力をあわせてお餅をついて、きな粉にあんこ、納豆や大根おろし、磯部餅などの美味しいメニューを、お腹いっぱい食べて飲んで、笑って!もちろん何をどれだけ召し上がってもお代は無料です!またお餅だけに、お持ち帰り用のパックもご用意しております >^_^<

 また今年は、サントリーフラワーズの青いカーネーション“ムーンダスト”を先着100名様にプレゼント致します。花言葉は“永遠の幸福”だそうです。
いっぱいの幸せが、お腹いっぱいの皆様に届きますように \(~o~)/
例年よりも量、質ともにパワーアップして皆様をお待ちしております!

文責:井口葬儀店・餅つき実行委員会

〜これからの人生を楽しむためにも〜

記入日:2015/11/04(Wed) 09:25 No.84

 私事ですが、先月亡母の三回忌を無事に済ますことができました。実感として2年たったとは思えません。今もまだ母がそばにいるような気がします。葬儀の仕事に従事している私ですが、23年前に父を送った時も、一昨年の母の時も、いざ自分の事になると不安や動揺、葛藤がありました。そんな時、支えになってくれたのは、やはり2人の姉をはじめ、ことあるたびに集まってくれる親戚たちでした。

 姉たちは、三回忌の時に集まった親戚と共に、若い時の母は箸の上げ下ろしや挨拶、約束を守ることなど厳しくしつけられたと話していました。しかし、年の離れた末っ子の私には厳しい母の面影は全くありませんでした。法要は昔話をしながら癒される素敵なひと時でもありました。

 厳格な父と最愛の母を送ったことによって、お客様の気持ちが以前より共感できるようになった気がします。そしてよりお客様に寄り添った提案が出来ていると感じると共に自分自身の送られ方も考えるようになりました。できれば、姉たちを送ってあげてから…との想いから自分自身の健康にも気をつけ、定期的に病院に行くようになりました。また家族だけではなく社会との繋がり、絆も大切にしようと、毎年暮れに仲間内で開いている同窓会がより貴重な時間となり、同じ世代の友人と共に、親のありがたさや生きて生かされていることの素晴らしさを痛感する歳になったと話しています。ここ数年は「何かあったら、必ず連絡しあおうな!」とか「まだまだ、先に逝くんじゃないぞ!」と笑顔で話しながら、また来年の同窓会にお互い元気で会うことを約束してお開きになっています。

 法要などの仏事だけでなく、正月やそれぞれの誕生日会などの家族の集まりや、友人たちと会う機会に、想い出話や近況、夢などを語り合い、これからの人生をより楽しく過ごせるよう、日々、笑顔で邁進して参ります。

文 責:青柳 晋弘

〜 大切にしてきたもの 〜

記入日:2015/10/10(Sat) 10:46 No.83

 永年通い続けた床屋さんが、40年続けたお店を閉店すると聞きました。店主とは友人だったこともあり、労いに顔を出してみると多数の人達が来店していました。地域に根付いたお店で、お客様に愛されていた事がよく分かりました。私自身も顔見知りが多く、お茶を飲みながら世間話や趣味の話などをして、お店の中は明るく和やかな雰囲気でした。彼のお店が閉店になると分かった時、お客様からは「なぜ」「どうして」「これから何するの?」と惜しまれる声が多数あった様ですが、今まで頑張って来た自分へのご褒美として、体力がある内に趣味の写真や釣りを満喫したいと思い、家族とも相談のうえ、今が一番良いタイミングであると閉店を決めた様です。

 お店をオープンする日、先輩から「決めた営業時間、休日は必ず守ること!雨・雪・台風などで勝手に早仕舞いをしないこと!いつお客様が来店するか分からないからね!折角来て頂いたお客様の信頼を失う事になるぞ!」とアドバイスされたそうです。
この言葉を金言として心に刻み込み、「初心忘れるべからず」で続けてきたそうです。体調を崩した時もあった様ですが、休まずに頑張って来たと聞きました。彼が永年に渡り先輩からのアドバイスを大切に守り続け、ひとつ一つ積み重ねて来たこと、そして彼の技術と温かい人柄が加わり、お客様との信頼関係を築き上げる事が出来たのだと感じました。

 彼は、お客様の髪質や顔の輪郭、体型ばかりか、ひとり一人のライフスタイルにあわせた髪型を、お客様と一緒に楽しそうに探していることが多々ありました。その反対に、イスに座るなりに、何も言わずに寝込んでしまう常連さんも多く、本当に様々なお客様に信頼されているのだなあと、その仕事ぶりにいつも感心していました。
 業種は違いますが、彼も私も、“全てはお客様のために”と頑張ってきたつもりです。彼は一足先にリタイアして家族とともに余暇を楽しむことになりましたが、私はまだまだ“もうひと踏ん張り”して行きます。一人でも多くのお客様から信頼をいただき、ご葬儀の担当者が私でよかったと思っていただけるように、懸命に勤めて参ります。

文責:佐々木 克己

〜 お盆 〜

記入日:2015/07/01(Wed) 09:47 No.82

 皆様は、今年のお盆をどのようにお過ごしになりますか?お仏壇のあるご家庭では、盆提灯をお飾りしたり、ご先祖様の霊を迎える精霊棚をお祀りになる方も多いかと思います。私はお盆になると、子供の頃、夏休みに田舎の祖父母の家に泊まりに行き、暗い仏間で薄明るい光を放ってくるくると回る盆提灯のきれいな明かりを、飽きもせず見ていたことを毎年思い出します。社会人になってからは祖父母の家に行く機会も減り、ここ数年は迎え火の日に、主人と主人の田舎のお墓参りに行くのが恒例となっています。

 一年ぶりに訪れるお墓は草とコケにおおわれているので、きれいに掃除し、お花を生け、お線香をあげ、また今年も無事にお墓参りに来られたことをご先祖様にご報告します。そして、お寺の裏山に立ったお墓にお檀家さん達が集まり、皆で何本もローソクを立て火を灯し、菩提寺のご住職をお待ちします。久しぶりの再会を喜ぶ家族や親せき同士のにぎやかな会話の中、やがて夕暮れ時が近づく頃、本堂からお経を唱えながら墓地に向かって来られるご住職の声が聞こえてくると、皆話をやめ、厳粛な空気が漂い始めます。一つひとつのお墓を廻ってお参りをしてくださるご住職と会話を交わすことはできませんが、我が家のお墓に来てくださった時に、心の中で「いつもお墓を守っていただき、ありがとうございます。」と言いながら頭を下げます。

 車に戻り墓地の方を見渡すと、夕闇の中、沢山のローソクの灯りが揺れて幻想的な景色が広がります。近くに住むお檀家さん達は、迎え火の灯を提灯に移し自宅に持って帰るため、更に灯りが広がっていきます。「また、来年。」仕事の事情で送り火の日まで滞在することが出来ないため、お墓を後にします。遠方で年に一度しか来られませんが、長男としてお墓を守っていく責務のある主人はここでほっと一息といったところです。私もお墓参りが終わると、なんとなく心が落ち着くような気がします。今年もまた変わらぬ景色の中、ご先祖様のお参りに行く予定です。

文責:青柳 訓子

〜 安全運転管理者 〜

記入日:2015/06/18(Thu) 12:32 No.81

 「安全運転管理者制度」とは会社で5台以上の自動車を使用する場合、その使用の本拠ごとに「安全運転管理者」を選任し、公安委員会に届け出る制度のことです。当社では私が昨年より任されています。「安全運転管理者」の業務は安全運転の指導、運転者の適性等の把握、運転日誌の備付などが有ります。
 また、年一回の講習が義務付けられています。講習を受け、安全運転管理者として社員全員に安全運転の大切さを意識づける為に、以下の事を今後とも実行していきます。

① スケジュールの管理
スケジュール表にて、余分な車を配車していないか、自宅に伺う時に車両通行禁止時間帯に予定を組んでいないかなど、人・車の無理・無駄を前日の夕方に確認、そして人員の割振り・配車を修正し、翌日の朝礼で周知させる。

② 24時間安全運転
宿直の時は真夜中の出動にも備え、睡眠不足で注意力散漫にならないように早めに就寝する。

③ 車検・整備
車検・整備を行うと共に、運行前にもバッテリーの電圧、タイヤの空気圧、ブレーキランプの点灯などを確認し、安全点検に留意する。常に車を綺麗に保つために、洗車を行う。運行管理表も漏れが無い様に記入してゆく。

④ 常に不測の事態に備える
地震や台風などの災害に備え、常にガソリンを満タンにしておく。また、雪に備え12月上旬から4月下旬まで、すべての社用車のタイヤをスタッドレスにする。さらに、軽自動車は後部が軽い為、雪の日には重りを積んで横滑り、車輪の空転を防ぎ、坂でも走れるようにする。

⑤ 挨拶の実行
「行ってきます。」「行ってらっしゃい。」
「戻りました。」「お帰りなさい。」
これらの挨拶には「安全に運転します。」「無事に帰ってきて下さい。」等の思いが込められているので、実行して行く。

⑥ 体調管理
社員は各自、体調の管理を徹底する。お酒は健康に配慮して適量にとどめる。

⑦ 運転の見直し
適正なスピード、十分な車間距離、完全な一時停止、歩行者への配慮、むやみにクラクションを鳴らさないなど自分の今の運転を見直し、常に改善してゆく。

私個人としてはメタボリックな体形の為⑥番に引っかかってしまいます。これを改善するために、野菜・ヨーグルトを多くとる、帰宅時は一つ先の駅まで週3回以上は歩くなどダイエットにも取り組んでいます。上記7か条を社内で実行し続け、個人、会社共に安全運転に努めてゆきます。

文責:守谷 仁志

〜サスケ ありがとう〜

記入日:2015/06/02(Tue) 18:45 No.80

 今年1月、15年共に暮らし、私たち夫婦にとっては子供のような存在だった愛猫のサスケを亡くしました。私たちより先に逝ってしまうことは理解していましたが、いざとなると茫然としてしまいました。翌日、妻は傷むことを心配してすぐに火葬を希望しましたが、私が保冷剤で衛生的な状態を保てる事を説明すると安堵し、火葬を数日間延ばす事を了承してくれました。

 私はサスケの前に飼っていた愛犬を亡くした時、戸惑うあまり何も出来ず、衝動的に翌日火葬してしまいました。愛犬に対して何もしてあげられなかったことが原因かもしれませんが、心にぽっかりと穴が開いたような日々が続き、体調を崩して寝込こんだ事があります。私はその悲しい経験から、サスケの亡骸と向き合う時間をたくさん創ることを心掛けました。お別れに訪れた息子家族と一緒にサスケを囲み、アルバムを見ながら想い出に浸りました。また、小学生の2人の孫はサスケのイラストと手紙を書き、折り紙で鶴や船などをたくさん作って手向けてくれました。おかげで家族みんなで和やかな時間を過ごす事ができました。

 私たちは幸いな事に、サスケの最後の時を一緒に看取ることが出来ました。そして、上述のようにゆっくりとお別れをしてから送ることも出来たので、今のところ深い悲しみに襲われることもなく過ごすことが出来ています。火葬から数日後、妻が「火葬まで数日間のばして良かったと思う。亡くなってから毎日サスケに寄り添い、撫でながら話しかけて感謝の気持ちを伝えることができたと思うの。ゆったりとした時間の中でお別れする事が出来たので、今はまだ悲しいけれど、少しすっきりとしているよ」と言ってくれたので、私も嬉しく、ホッとすることが出来きました。そして妻はサスケの月命日には欠かさず、大好きだった生クリーム入りのロールケーキをお供えして、私と一緒に笑顔で想い出を語り合いながら偲んでいます。亡くなってからもなお、私たち家族に沢山の想い出と生きる元気を与えてくれるサスケに感謝しています。本当にありがとう。

文責:笹木 幹人

迷惑って?どういう意味

記入日:2015/05/03(Sun) 10:36 No.79

 居酒屋で知人に葬儀の出来事を話してもらった時のことです。学生時代の友人の母親が亡くなり訃報の連絡があった時に“家族葬で執り行います”と記載されていたそうです。しかし、亡くなった友人の母親にはお世話になった事もあり、迷ったすえ思い切って「“家族葬”って聞いたけど、お別れに行ったら駄目なの?」と電話をしたそうです。

 友人からの返事は「みんなに迷惑をかけると思って“家族葬”と伝えたけど、来てくれるなら嬉しいよ。」それを聞いた知人は仲間を誘って葬儀に行き、お焼香が終わったあと、友人に「残念だったね。突然だったの?お前のお母さんには学生時代に泊まりにいった時や遊びにいった時にご飯をご馳走になり、面倒もかけたし本当にお世話になったよ。感謝だよ。」と故人への思いを話したそうです。すると友人は、母親に対しての感情が吹き出したかのように、ポロポロと涙を流し泣きだしたとの事でした。そして友人は「母もきっとお前が来てくれたことに感謝してるよ」と言ってくれたそうです。知人は私に「やっぱり、行って良かったよ。もしも、お別れに行く事ができなかったら、俺は感謝の気持ちも伝えられなかったんだよ。その方が迷惑だし、ショックだよね」と話をしてくれました。

 私は知人の話を聞き、改めて人が亡くなった時の悲しみはご遺族だけにあるものではないと実感しました。故人と心を通わした時間を持つ人なら、同じように悲しみはあると思います。そして、お別れの場に立ち会った時のご遺族との会話は、当時の大切な思い出が甦るきっかけになるのではないでしょうか?

 「人」と「間」と書く人間は、人との関わりなくしては存在しません。葬儀においては、「迷惑をかけたくない」と言われる人がいらっしゃいますが、それは無理なのかもしれません。なぜなら、人間は決して一人では生きられないのだから…。昨今、私は“家族葬”という言葉が一人歩きしているように思います。『葬儀を家族だけで本当に行うのか?』それとも、『親しい人には参列してもらいたいのか?』私たちは、常にご遺族の心に耳を傾けるのと同時に“お葬式は迷惑をかけることではない”と、この仕事を生業にしている者として言い続けなければいけないと思っています。

文責:佐々木 俊已

社内BBQ(バーベキュー)

記入日:2015/03/04(Wed) 15:57 No.78

 最近新聞で「見直されている社内親睦」という意識調査の記事を読みました。「経営への信頼や仕事に対する誇りはあるのに、会社の一体感や仲間意識が低く何とかしたい」と考えている人が多いと掲載されていました。社内コミュニケーションが少ないことが、会社にとってマイナスだと感じている人が増えているということです。

 当社では、十数年前から社内親睦と研修を兼ねて、月末に社内BBQを開催しています。費用は全額会社が負担し、復興支援も含めて東北の名産をメニューに加えることもあります。私は企画運営を担当しています。会場設営や飲食物準備等の役割分担表を作成し、先輩達にもお手伝いをお願いしています。忙しいさなかでも前日・当日の時間をやりくりして、社員総出で準備をします。そして終了後には次の日に支障が出ないように片付けも行います。

 BBQでは、普段は厳しい先輩上司とも気軽に話すことが出来るため、仕事中に気になっている事へのアドバイスを貰える貴重な時間になります。
 例えば、御進物線香等を販売した時、お客様をお待たせすることなく応対するために、お茶をお出しする係・熨斗紙を書く係・お会計をする係・商品を包装する係と職務分担することで、丁寧でスムーズな接客が出来る様になりました。 先輩達の会話は常にお客様目線の事が多く、「当たり前の事をしっかりやる事の大切さ」「皆で行動に移す事の重要さ」を教えてくれます。何事も一人で抱え込むのではなく『皆でお客様の為に』という気持ちは、先輩上司とのコミュニケ-ションから学べた事の一つです。

 私達の社内BBQは、飲食だけではなく、自分では気付かない事を気付かせてくれる貴重な時間です。月に一度のBBQを通して育まれていく社内の「和」は、より一層私達の団結を強くしていってくれるのだと信じています。そして、これからも楽しく意義のあるBBQを企画していきたいと思います。

文責:市川 愛華

〜よりよいお別れのために〜

記入日:2015/02/03(Tue) 16:21 No.77

 「あっ!貴方が来てくれたのね!よかった…これで安心して母の葬儀をお任せできるわ!」と、霊安室で微笑んだ女性は、お母様が入院されたのをきっかけに二度ほど相談に来られた方でした。後日、ご納骨の相談に伺った時に「葬儀の内容をある程度決めてもらってからは、安心して母の看病ができたし、落ち着いて最期の時を迎える事ができました。何度も何でも相談して顔見知りの貴方が来てくれたおかげで、穏やかな気持ちで母らしいお葬式ができたの…本当にお話を伺っておいてよかった!」とお話くださいました。

 突然に最期の時を迎える場合もあり、全ての方に当てはまる訳ではないのかもしれませんが、葬儀に関して、ある程度のことを事前に相談しておかれることを私達はお奨めしております。

 ご相談の内容も様々で、例えば前段の女性は「マンションの8階まで亡くなった母を連れて帰れるのかしら…」と、とても心配だったそうです。ほとんどのエレベーターには後方の壁側に長い物を運ぶためのスペースがあり、無い場合でも階段を利用してお運びできる旨をお伝えすると、とても安心されたご様子でした。最大の不安が払拭され、その他の事も決めておこうと、二度目の来社となったようです。葬儀の流れがお分かりになると、お気持ちに余裕ができたのか「この写真の笑顔がとても母らしいのだけれど、帽子を被っている遺影なんて変かな?」とか、弊社オリジナル礼状サンプルをご覧になって「自分が考えた文章や、似顔絵を入れる事も出来るのねぇ…私にも書けるかしら…」などとお考えになっておられました。結局その場では、何も答えは出ませんでしたが、そのお気持ちの余裕が、お母様らしさを大切にされたお葬式につながったのかもしれません。

 “まだ先の話でしょ?”“看病しているのに…葬儀の話なんて縁起でもない!”と思われるかもしれませんが、ご自身や大切な方の最期を、穏やかで安らかな時間にするためにも事前相談をお考えになってはいかがでしょうか?葬儀やお墓の事、必要な方には相続の事など、入社20年以上のベテラン社員から15年、10年と経験を積み、葬祭ディレクターや終活カウンセラーの資格を持ったスタッフ達が、お一人おひとりのご要望をお伺いし、よりよいお別れのためのご準備をお手伝いさせていただいております。

文責:永松 英樹

人を送るとは〜思慕〜

記入日:2015/01/07(Wed) 11:54 No.76

世の中の様々なものが変化しています。
送り方も変化しています。

しかしながら
大切な人を思い慕う気持ち「思慕」だけは
どんなに時代が変わろうとも変わらないものだと
信じております。

スポーツの世界ではレジェンドと呼ばれる葛西選手
科学の世界ではLED開発など人々を幸せにしようという思いが
実を結び実現しています。

偉業を成し遂げた方は
自分の事だけではなく
周りの人々への思いが原動力になっているのでしょう。

我々も微力ながら
「思慕」に共感し
大切な人の送り方をご提案させて頂き
皆様にご納得を頂きながら
“人生とは素晴らしいと感じてもらう”ことを
ほんの少しでも
実現してまいりたいと切に願います。

本年も
お客様、お取引先様、スタッフひとり一人に
そして、すべての人々に感謝を申し上げ
変化の速い現代社会だからこそ必要とされる
より意義ある送り方への取り組みが
評価されるよう
一歩一歩着実に精進してまいります。

2015新春
文責 井口 朗

〜 餅つき大会 参加費無料です 〜

記入日:2014/11/30(Sun) 15:13 No.75

日 時:平成26年12月24日(水)午前11時
場 所:井口葬儀店お客様駐車場(社屋の東側)

 6年目を迎える「井口葬儀店・餅つき大会」今年は、クリスマスイブに開催です。
今年も参加費は無料です。地域の皆様やご参加いただける方々のご理解、ご協力を得て、皆さんと共に毎年続けられることの喜びをかみしめ、社員一同深く感謝申し上げます!

 お餅の他に、たこ焼きや豚汁、フライドポテトなどのアツアツなメニュー、各種アルコール、ジュースなどのソフトドリンクも無料にてご用意してお待ちしております。皆さんの元気なかけ声と笑顔で力をあわせてお餅をついて、きな粉にあんこ、納豆や大根おろし、磯部餅などの美味しいメニューで、お腹いっぱい食べて飲んで、笑って!もちろん何をどれだけ召し上がってもお代は無料です >^_^<
例年よりも量、質ともにパワーアップしてお待ちしております!羨ましい恋人さん達もひと臼ついてからデートにしませんか?増々アツアツになりますよ (*^_^*)

文責:井口葬儀店・餅つき実行委員会

〜 いつまでも元気に 〜

記入日:2014/11/12(Wed) 13:39 No.74

 十数年前、お医者さんから健康診断で肥満を指摘され、「減量して体質改善をして下さい」と言われたのをきっかけに、すぐに取り組める食生活の改善とウォーキングから始めました。

 食生活は家族にも協力してもらい、食材や食べ方を見直しました。①最初に野菜を多めに食べる。②ご飯の量を少なくする。③午後8時以降には食べ物を口にしない。 上記、3つの事を心掛けました。最初のうちは就寝前に空腹を感じましたが、続けているうちに慣れてきました。

 ウォーキングは毎日1万歩を目標にしました。外出の際には、車や自転車を使わずに歩くようにしています。また、自宅のマンションの8階まで112段ある階段を利用しています。おかげさまで改善前に76キロあった体重が現在では60キロを維持し、身長から割り出した理想の体重と同じになりました。

 私は「減量」に成功した事により体への負担も少なくなり、足腰の筋力も落ちる事無く、体調も良くなりました。また、自分が決めた目標に向けて諦めないで努力する事の大切さと、継続していけば結果が伴って来るのだという事を実感しました。仕事においては、私はお客さまの立場や思いを考慮して相談を重ね、満足していただけるようにいろいろな提案をしています。そして、ここには書ききれない程の27年間積み重ねたノウハウを若いスタッフに伝える事が、今後の私の重要な責務であるとも感じています。そんな、私の背中を見て、後輩たちが何かを感じてくれる事を願っています。

 これからも、健康で孫の顔を見られる日を楽しみに頑張って行きます。

文責:佐々木 克己

〜 心を洗う 〜

記入日:2014/10/01(Wed) 15:48 No.73

 私の好きなモデルさんがある時こんな言葉を口にしていました。「心も体もいつもクリアでいたい」…こんな素敵な人は常日頃からこんなことを考えているんだな、と感心してしまいました。そんな時、ある本で禅の教えに「洗心」というものがあることを知りました。文字通り、「心を洗う」という意味です。

 その本によれば、「体を洗わないでいると垢がたまり汚れるのと同じように、心も放っておくと知らないうちに垢がたまって汚れるので、時々心の汚れも落とさなければいけない」というのです。心の汚れとは、つまり煩悩。雑念、執着、嫉妬、怒り、…心の中はたくさんの煩悩で溢れているな、と改めて感じます。そして、そういった心の汚れにより、人は悩み苦しむのでしょう。

 何か問題が起きてイライラしたりストレスを感じた時、体を動かしたりお酒を飲んだり、気分転換をすることで多少のストレス解消になり、気持ちが楽になることはあります。それでまた新たな気持ちでスタートを切れればよいのですが、もし根本的な解決に至っていなければ、また同じことの繰り返しになってしまいます。そんな時、ふと立ち止まって自分の心を見つめ、心に垢がたまっていないか、考えてみる必要がありそうです。何が自分を苦しめているのか、そのことに気づき、自分の心についている汚れを認め、反省し、取り除く、という「心を洗う」という行為が、自分を救ってくれるのかもしれません。

 美しい自然の景色や絵画を見た時などに、感動して「心が洗われるようだ」と思うことはよくありますが、大事なのは自分で自分の心を洗う、という行為ではないかと思います。それは自分の弱いところに目を向けなければならず、努力が必要ですが、それだけに価値のあるものとなり、自分自身を成長させてくれるでしょう。心の汚れを落として、クリアな心を手に入れたいものです。

文責:青柳 訓子

安心を届ける

記入日:2014/07/01(Tue) 09:39 No.72

 私は、ご葬儀においての不安なことや分からないことで心配になられているお客様とお話しさせて頂く機会が多くあります。その際、自分自身が実感したことを基に、お客様の気持ちに寄り添ったお話が出来るよう心掛けています。

 以前、友人に悩み事を相談した時のことです。友人は私の話を聞き、アドバイスしてくれただけではなく、「心配ないわ。大丈夫よ」と、やさしく言葉も掛けてくれました。解決方法が見つからず、不安でいっぱいな私の気持ちは楽になりました。もちろん、悩みを話しアドバイスしてもらえたことで楽になった部分もあると思いますが、この『大丈夫』という言葉に安心し、落ち着けたのだと思います。

 大切な方がお亡くなりになられ、弊社にご一報をいただいたとき、お客様が心配になっておられるご様子を電話口で感じ取ることが出来ます。ご依頼を頂いたご遺族の方には、初めて葬儀をなさる方も少なくありません。「葬儀のことが分からないから、どうしたら良いのか」と、不安なことが多いと思います。
そのようなときは、こちらから次から次へと話を進めず、会話の速度を緩めてゆっくりと話します。そして、お客様の姿を思い浮かべながら、少しでも落ち着いていただけるように、一つひとつ心を込めてお話を進めるよう心掛けています。お話が終わり、お客様から「ありがとう。安心しました」とのお言葉をいただく度に、ホッと胸をなでおろします。

 私は、『相手の気持ち、心情をおしはかって話す言葉』には、お客様の心に安心を届けることのできるチカラがあるのだと信じています。私どもの企業理念の中にも『ご遺族の気持ちに共感し、共に考え、大切な人との心の絆を確認し、新たな出発の準備が整うように微力ながらお手伝いさせていただく。「心の安心」「心の安全」「心の回復」』という使命が掲げられています。まだまだ力不足ですが、全てのお客様お一人おひとりに寄り添った話をし、不安なことを取り除くお手伝いをさせていただきたいと思っております。

文責 紺野真由美

フレッシャーズスーツ

記入日:2014/06/09(Mon) 19:12 No.71

 木々の青葉が目にまぶしい季節になり、街中や電車の中ではフレッシャーズスーツを着た初々しい新入社員と思われる方々を見かけます。ゴールデンウィークを過ぎ、少しずつ慣れてきた職場で希望を持ち頑張っていることと思います。その姿を見て、この仕事に就き葬儀を仕切れる担当者を目指していたころの自分を思い出しました。

 入社して、最初の目標は担当者になることでした。ご葬家のために何が出来るかを考えた時、自分に多くの知識があれば、補佐に就いている時でもご葬家に安心を与えられるのではないかと考えました。空いている時間には葬儀関係の書籍を読み、わからない事があると先輩に確認したり、書物で調べたりしていました。また、自分が葬儀の飾りを綺麗に早くできるようになれれば、担当者の負担が減り、その分何かご葬家のために費やせる時間が増えるとも思いました。そのために祭壇の飾り方、幕張り、テントを張る練習等も欠かしませんでした。

 現在も勿論真面目に、正直に、一歩一歩前進できるよう仕事に取り組んでいます。葬儀の知識も格段に増え、ご葬家の質問に対しても単に答えられるだけでなく、一歩先二歩先の提案まで出来るようになりました。そして、先輩方からも葬儀の司会等に呼ばれたり、以前補佐に就いていた先輩から助言を求められたりもするようになりました。また、後輩を指導する立場にもなり、葬具の使用方法や倉庫の管理を教えたり、葬儀についてアドバイスをしたりしています。ところが、これがなかなか伝わらず、人に教えることの難しさを実感しています。自分を教えていた先輩も、苦労して教えてくれた事だろうと感謝しています。

 あの頃よりは様々な経験を積み、進歩していると思いますが、当時の純粋さや、何事にもがむしゃらに向き合っていた姿勢は少し薄くなっているかもしれません。フレッシャーズスーツを着た初々しい新入社員を見て、当時の自分を思い出し、慢心、慣れを払拭し、初心を忘れずに頑張りたいと感じました。

文責:守谷 仁志

お茶〜おもてなしの心〜

記入日:2014/04/02(Wed) 09:00 No.70

 私が茶道の世界に魅せられたのは、短大の文化祭で、お茶を点てている学生の立ち居振る舞いを見たのがきっかけでした。あれから数十年・・・。茶道の奥の深さは尽きることなく、私なりの「おもてなし」の心を学びお稽古を続けているところです。

 毎年4月に祥應寺で行われる「本多花まつり」に御縁があり、お寺でお茶席を持たせて頂き、8年になります。椅子に座っての茶席(立礼席)ですので気軽に茶の湯の雰囲気を味わって頂く良い機会になっています。ここで私なりの「おもてなし」の心をどう表すことができるのか、私自身にも大変勉強の場になります。

 茶席では掛物が中心となり、書いた人の人格、語句を敬います。花祭りが地域の皆様と共に、末永く楽しんで迎えて頂けたらとの思いを込めて、掛物は黄檗山 萬福寺御住職がお書きになられた色紙で「迎」に致しました。そして、道具の取り合わせ、お花、お菓子、全てにおいて四季のうつろいを取り入れ皆様をお迎えします。
「花まつり」にお出しするお菓子は、子供の成長と、皆様が日々笑顔で過ごせるようにとの思いを込め、白いお饅頭の中央に赤い点を特別に付けて作って頂き、「えくぼ」を表現しています。お花は、千利休居士の「花は野にあるように」との教えに従い、毎年「きれいに咲いてね」とささやきながら、自宅の小さな庭で丹精込めて育てている花を生けております。

 初めは、作法が分からないからと敬遠された方々も多かったようですが、最近は、気軽にお茶席に入って頂けるようになり、「毎年楽しみにしています」と声をかけて下さるお客様も増えました。今年は4月6日(日)に行われます。
お客様一人ひとりが、茶の湯の一服を味わい喜んで頂けたらという気持ちで、一期一会の精神をもってお茶を点てさせて頂きます。そしてなにより、日本文化である茶道を皆様に少しでも身近に感じて頂けたら幸いです。
皆様のお越をお待ちしております。

文責:裏千家助教授 當麻 宗成(當麻 満子)

絆をつなぎ続けよう

記入日:2014/03/01(Sat) 09:08 No.69

 東日本大震災から3年…今年も3月11日が訪れます。住んでいる地域や立場によって様々な意見や感慨があるかと思います。昨年も一昨年も甚大な被害をもたらした災害が世界中で相次いで起こり、3年前の記憶も薄れてしまっている方も多いのではないでしょうか?

 一部では復旧、復興へと歩み始めた地域もあるようですが、放射能問題などで、何の見通しもたってない地域や瓦礫の撤去が完全でない事もあり、東北の3県では海開きも出来ていない地域がほとんどだそうです。大勢の命が失われ、未だに行方不明となっている約2,600人の方がおられるかも知れない海で、まだ楽しむ気持ちになれない…という思いがあるのかもしれません。

 毎年お手伝いに行っている東北へのボランティアを通じて知り合った知人が、「俺たちを被災地とか被災者と呼んで区別しないでほしい…」と、ポツリと呟くのを聞いたことがあります。狭い日本なのに、遠い国の出来事、違う国の人たちの様に思わないで、自分の家の庭先で起こっていることだと思い、皆ももしもの時に備えたほうがいいよ…ということでしょうか?

 昨年は、オリンピック東京招致決定や東北楽天イーグルスの日本一など、私たちや東北の方々にとって喜ばしいニュースもたくさんあり、東北の現状を正確に伝える報道は減ってきているように感じます。勿論、東北の方々も、皆さんと同じように、オリンピック招致に喜び、全国の楽天ファンと同じように東北楽天の優勝に希望を感じておられることと思います。

 3月11日には、新聞やテレビで様々な報道や番組が流れると思います。あの頃の記憶が甦り、辛い思いをするかもしれませんが、いつの日にかの復興に向けて、頑張っておられる方々のことも紹介されるはずです。東北の方々の中にも、世界中の被害に遭われた方々に対して、せめてもの御恩返しにと決して楽ではない生活の中から、義援金を送った方やフィリピンや伊豆大島へのボランティアに参加された方もいるそうです。その方々の笑顔やひたむきな姿からお互いに勇気をもらい、希望を感じ、支えあい、助け合って、よりよい東北、よりよい日本をみんなで創っていこうではありませんか!

 がんばっぺし!東北 頑張ろう!ニッポン

 文責:永松英樹

付加価値

記入日:2014/02/01(Sat) 14:15 No.68

 皆様は「付加価値」って聞かれると何だと思われますか?多くの人がわかっているようで、もしかしたら良くわかっていないことの一つなのかも知れません。
辞書で調べると付加価値とは、『何らかの物を使って、新しい物を生み出すと元々の物より高価値な物となる。このようにして「価値が付加される」という意味合いで、「付加価値」と呼ばれる。』と記載されています。

 殆どの人は、付加価値のある物に、より多くのご納得をいただけると思います。では、私たちの仕事においてはどんな事が付加価値にあたるのでしょうか?
 私たち葬祭業は物販業ではありません。物ではなく、心を扱う仕事だと自負しております。ご遺族様の「心の安心」、「心の安全」、「心の回復」が実現されるように、葬儀担当者がコンセプトとテーマを決めて目的からぶれることなく、何がベストなのかを朝礼で徹底的に話し合っています。仮にぶれていた場合には、他のスタッフから叱責されることや違った手法を提案されることもあります。それは、社員一丸となってお客様にとって「何がベストなのか?」を常に考えているからだと思います。そして、朝礼で議論した内容を基に、ご遺族様に提案しご納得されるまで「心のキャッチボール」を繰り返します。

 私たちの考える「付加価値」とは、ご遺族様の不安や不穏に共感し共に悩み、共に解決の方法を考える事だと思っています。その結果、様々な悩みなどを払拭してもらえた時にご遺族様にご満足が得られると考えています。私たちはご遺族様が喜んでくださることが何より幸せだとの思いを抱き、これからも社員一丸となって邁進して行きます。

文責:佐々木 俊巳

無碍の一道

記入日:2014/01/07(Tue) 14:01 No.67

時に除夜の鐘を聞きながら
病院へお迎えに伺うこともございました

私たちは
大切な人をなくされた皆様の、心中をお察ししながら
少しでも安心していただくために
365日、雪の日も、雨の日も、どんな天候の時も
行動しています

今後も
様々な想いに寄り添い共感し
大切な人の送り方を、ご提案させて頂き
皆様に、ご納得を頂きながら
“人生とは素晴らしいと感じてもらう”ことを

ほんの少しでも
お手伝いをさせて頂きたいと切に願います

本年も
お客様、お取引先様、スタッフひとり一人
そして、すべての人々に感謝を申し上げ
変化の速い現代社会だからこそ、必要とされる
より意義ある送り方への取り組みが評価されるよう
微力ではございますが、一歩一歩着実に精進してまいります

2014新春 文責 井口 朗

〜 感 謝 〜

記入日:2013/12/27(Fri) 09:42 No.66

 12月23日(月)寒空の中、「井口葬儀店餅つき大会」にご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。

 例年にも増して、多くの皆様にご参加いただき、子どもたちの元気な笑顔に大人たちも勇気づけられ、いつもより早い午後2時頃にはお餅もつき終わってしまいました。午後3時過ぎに来られた皆様にはお出しする物が無くなってしまい申し訳なく思っております。

 早速、来年に向けての対策、新しい企画を練っている弊社スタッフにご期待をいただき、来年も是非、ぜひ、お友だちをお誘いあわせのうえ、ご参加ください!

 お集まりいただいた方々のご支援、ご協力を賜わり、事故、怪我などなく、楽しく暖かなひと時を過ごすことができました。社員一同心より御礼申し上げます。

 今後ともよろしくお願いいたします!

文責:井口葬儀店餅つき実行委員会

〜つき手 返し手 食べ手 !(^^)! 大募集!〜

記入日:2013/12/01(Sun) 09:29 No.65

 日 時:平成25年12月23日(月)祭日 午前11時
 場 所:井口葬儀店お客様駐車場(社屋の東側)

 今年も上記日程で「井口葬儀店・大餅つき大会」を開催いたします!
気の早い方には「井口さん、今年はいつやるの?」と11月中頃からお問い合わせをいただいている餅つき大会、今回で5年目を迎えます。地域の皆様やご参加いただける方々のご理解、ご協力を得て、皆さんと共に毎年続けられることの喜びをかみしめ、社員一同深く感謝申し上げます!

 美味しいもち米を蒸し、豚汁、たこ焼き、フライドポテトなど熱々のメニュー、お飲物をご用意してお待ちしておりますので、皆さんの元気なかけ声と笑顔で力を合わせて、誤表示なし、混じりっ気なしの美味しいお餅をつき、お腹いっぱい食べて飲んで、笑って!来年に向けて鋭気を養おうではありませんか!

 今年も、参加費や道具は一切必要ありません。ぺこぺこにお腹をへらして、つきたての美味しいお餅を食べに来て下さい!黄粉にあんこ、納豆や大根おろしのほかにこんな食べ方もあるよ!と美味しいレシピをご存知の方は弊社スタッフまでご教授ください!アドバイスレシピを参考に、今年もさらにパワーアップしてお待ちしております!大掃除やお正月の準備でお忙しい手をちょっと休めて、是非ご参加ください。

文責:井口葬儀店・餅つき実行委員会

先輩から教わったこと〜暖かな送り方〜

記入日:2013/11/24(Sun) 09:32 No.64

 今年1月私の叔母が亡くなり弊社で葬儀を受注させていただきました。私が送りたい気持ちもありましたが、冷静に担当できないと思い、全て先輩にお願いしました。

 先輩は細やかな心配りで故人に対する家族の想いを様々な工夫で形にしてくれました。葬儀後、先輩と共に叔父を訪ねると、叔父はいつも座る場所から一番よく見えるリビングの壁に葬儀式場に飾ってあった大きな写真パネルを掛けていました。その光景を見た私は、先輩が何を感じ、考えて叔母を送ってくれたのかを考えました。

 先輩は『誰の為の葬儀であり、どの様に送ってあげたいのか?』を基に今回の葬儀を取り仕切ってくれたのだと思います。私は遺影写真とは別に創った写真パネルに、先輩の深い想いがあることに、葬儀後叔父を訪ねるまで気付けませんでした。パネル写真はウェルカムボードとして、ご参列の皆さんに「叔母を感じていただけたらいいな」程度の気持ちでした。しかし先輩の想いは違い、葬儀後に叔父が感じる寂しい気持ちを察して、少しでも生活の中に叔母を身近に感じながら、一日も早く元気に生き生きと人生を送れるようにと考えて、笑顔の写真を大きなパネルに加工してくれたのだと気づきました。

 私は先輩が写真パネルに込めた想いを感じながら改めて眺めてみると、叔母の笑顔に力をもらい暖かな優しい気持ちになりました。しかし、叔母のやさしい笑顔を見ていると、どうしようもない悲しみにつつまれる日もあるかもしれないとの思いも生まれました。そして、その悲しみを受け止めつつもパネルを飾り、叔母の思い出と共に生きていこうとする叔父の姿は清々しくもあり、また凛々しくも見えました。だからこそ葬儀とは、点ではなく線でとらえる事が大切な事だと確信しました。

 葬儀の形、故人様の送り方は様々ですが、私は先輩のおかげでとても暖かな優しい気持ちで叔母を送ることができました。これから先、私が担当させていただく葬儀において今まで以上に真摯に向き合いお手伝いさせて頂きたいと思うきっかけとなりました。私は、先輩と同じ様に、ご遺族をはじめ故人様の事を想う人たちの気持ちを形にして、今回私が感じた、悲しみの中にも暖かで優しい気持ちを一人でも多くの方に感じて頂ける葬儀を実現できる担当者になりたいと強く思いました。

文責:笹木幹人

〜何気ない食事の大切な思い出〜

記入日:2013/10/01(Tue) 15:19 No.63

 井口葬儀店では、昼食を一緒に作って食べたり、毎月皆でバーベキューをする。
ある日、昼食の準備中に男性先輩社員がポツリと「お通夜や御葬儀の時、故人の好きだった料理を皆で食べてお別れを惜しむ事もあるんだよ」と話してくれた。他にも、好物を祭壇に供えたり、御棺に入れたりもするという。「故人様も喜んで食べてくれそうな気がするから、小さなお孫様も一緒になって作られる御家族もいるんだよ。」と教えてくれた。
 私は亡き祖父を思い出した。私たち家族は、祖父の大好物だったトンカツを食べると、自然と祖父の話題になる。
「おじいちゃんはトンカツの脂身が大好きだったね。」と言って、祖母は今でも涙ぐむ。
そんな祖母はアンパンが大好きだから、今度帰省した時はアンパンを一緒に食べて色々な話しをたくさんしようと思う。
祖父母と一緒に食べてニコニコした思い出は、今でも私の心を温めてくれる。

 私は遺された人達がどういう思いで故人の好きな料理を食べ、祭壇に供えるのかを考えた。
 思い出の食べ物を、作ったり食べたり祭壇に供えるのは、『より身近に大切な人を感じたい』、『今も大事な存在である事に変わりはない』そして『たくさんの感謝を伝えたい』という思いの表れなのかもしれないと思った。

 先輩は、本当にキャベツが好きで、毎昼食「そんなに?!」と思うほどの量のキャベツを食べる。もし先輩が亡くなったら、私はキャベツの千切りを携えて葬儀に行くだろう。私はそれを祭壇に供え、食べながら同僚と色々な思い出を話すに違いない。
 それから、もしも私が死んだ時には、色んな味のおにぎりを、たくさん御棺に入れて欲しい。食べきれない位のおにぎりと、同じ位の思い出に囲まれているようで、きっと幸せだろうなと思う。

 日々、生活に追われて過ぎていく中にあっても、ちょっとした出来事が大切な思い出になっていく。井口葬儀店ではその大切さを知っていて、内にも外にもその思いを向けているのだと思うと誇らしい気持ちになった。
 一日一日を大切にし、日々の食事が何年後、何十年後かに思い出した時、おいしい思い出の一つになるようにしていきたい。

文責 市川愛華

〜父の死が教えてくれたこと〜

記入日:2013/09/02(Mon) 09:14 No.62

 私が15歳になった年の冬、父が旅行先の長野で突然倒れ、病院に運び込まれたとの連絡が入りました。すぐに家族全員で支度をして父の元に向かいました。到着したのは夜中で、病院は暗く、とても寒かったのを覚えています。家族の願いは届かず、父は意識不明のまま2週間後に亡くなりました。

 容態が容態でしたので、万が一の事態を覚悟していたつもりではいましたが、父が亡くなったことを告げられた時はまったく信じることが出来ませんでした。まさか自分が15歳という年齢で父親との別れが来るとは考えてもいませんでしたので、すぐに現実を受け入れることが出来なかったのだと思います。

 お通夜の席では、もう忘れていた小さい頃の思い出がよみがえったり、つい最近、休日に父に外出に誘われ断ってしまったことへの後悔など、様々な想いで涙が止まりませんでした。父の同級生や職場の人たちなど、たくさんの方々が駆けつけてくださいましたが、私にとっては知らない人ばかり…。心細い心持ちでいたところへ目に入ってきたのが、私のクラスメートや部活の仲間など、友人達の姿でした。焼香を済ませ、みんなで私の所へやってきて、場違いとも思えるような明るい声で「元気出してね!」と言ってくれたのです。どれほどほっとしたことか、あの時の『救われた』という感情は、未だに忘れられません。そしてそれからは、父の死をきっかけにして集まってくださった方々が、久しぶりの再会を喜び楽しそうに会話をする姿を見て、父を誇りに思うようになり、嬉しいと感じるようになりました。

 父の死は、今まで居てくれて当たり前と思っていた人が突然居なくなってしまう悲しみと、当たり前のように居てくれている人たちに本当は支えられているのだということを教えてくれました。人が生きているということは当たり前ではなく実は奇跡的で、とても有難いこと。父の死以来そんな考えが私に根付きました。日々の生活に追われ忘れそうになってしまうこともありますが、折にふれ父のことを思い出し、自分が生きていること、そして大事な人達が生きていることへの感謝の気持ちを持ち続けたいものです。

文責:青柳訓子

新人奮闘記〜ご家族の身になって〜

記入日:2013/08/01(Thu) 09:58 No.61

 先輩担当者と故人様を病院からご自宅にお送りさせていただいた時のお話です。 ご家族の希望は故人様が長年過ごされたご自宅に帰らせてあげたいということでした。しかし、ご自宅がマンションの五階でエレベーターも無く、階段で帰れるのか心配されていました。このような状況の時は担架を使い、ご遺体を斜めにしないよう平行を維持しながらお運びします。進行方向の頭側の先輩は手を下げ、足側の私は万歳の姿勢となるので、手は階を上がるにつれプルプルと震えてきましたが、緊張感と使命感を持ってなんとか部屋まで到着することができました。布団に寝かせた後、生前お好きだった洋服に着替えが終わるとご家族はとても安心なされたご様子でした。私はその光景を見た時、大変ではありましたが苦労が報われた思いがしました。

 相談が終わり帰りの車中で先輩から注意を受けました。「暑いのはわかるけど、君の汗が故人様にかかったらご家族はどう思う?幸いなことに故人様に汗がかかることはなかったけど、布団には汗が落ちただろ?汗を拭くことを忘れる程必死なのはわかるけど気配りが足りないな!俺は背中には汗はかくけど顔にはかかないぞ!」
 私は30度を超える暑さだったこともあり、無意識のうちに大量の汗をかいていました。思い返してみると先輩は顔に汗をかいている様子はありませんでした。

 私達の立ち振る舞いは、ご家族にとって安心に繋がることもあれば、不安を抱かせてしまうこともあります。汗をかくことは日常生活において大事なことです。しかし、場合によっては汗をかくことによって周りに不快感を与えてしまうこともあるでしょう。その為、現場では清潔感を保てるように体質改善から始めています。筋力トレーニングに励み、無駄な脂肪を燃焼すると同時に、どんな状況でご安置をさせていただくことになっても決して動じない屈強な体を作ります。また、脇を締め付けることによって顔に汗が浮かびづらくなるインナーがあると聞きつけたので試みています。
 しかし、上記の事を率先して行っている先輩ではありますが最終的には「気合いで止めろ!」と言っていました・・・その時、学生時代に感じた無茶な精神論を思い出したもう一人の自分がいたことは内緒です。

文責:鈴木彰浩

笑う門には福来る

記入日:2013/07/01(Mon) 17:00 No.60

 皆さんは人とのお付き合いの中で苦い想い出はありますか?

 私は、まだ学生の頃、先輩と喧嘩をしてしまった事がありました。翌日、仲の良い友人から 「どうしたの?元気ないね?」 と言われ、私は “はっ”として鏡に自分の姿を映しました。“ニコッ“ と微笑んでも目元や口元が強張り、とてもいい笑顔とは言えませんでした。そんな私に、その友人がそっと微笑んでくれました。その笑顔に私の心は救われた気がしました。

 “笑う門には福来る”ということわざがあります。《いつもにこやかに笑い、明るく朗らかに過ごしていれば、自然と幸福がやって来る。苦しい事があっても、希望を失わなければ、いずれ幸せがやって来る》きっと友人は、私にその事を教えてくれたのだと思っています。
当時の私は経験も未熟で、思いやりのない言葉遣いをしたり、元気がなく暗い表情で接し、相手の思いを感じ取る事も出来ておらず、一方通行のやり取りになってしまっていたのだと思います。自分だけでなく、相手や周りにいる人達の気分までも害してしまい、様々な影響を与えてしまう怖さを知らなかったのです。

 自分に辛い事があった時も、相手に対しての思いやりの気持ちを忘れず笑顔で接する事で、気づけなかった事にアドバイスを貰う事も出来ます。笑顔は周囲の人達とコミュニケーションをとる『心のパスポート』なのだと、改めて実感しています。

 電話やご来店頂いたお客様の応対もしておりますが、一方通行のやり取りになってしまっては、お客様の思いを感じる事も出来なくなってしまい、不安感を与えてしまいます。
今までの経験を胸におき、『相手に与える自分の印象』に常に気をつけ、お客様のおっしゃる事に耳を傾け、話しやすい雰囲気をつくりだし、心温まる時間だったと感じて頂けるよう明るい笑顔を心掛けています。
また、ご葬儀のご依頼を頂き365日24時間いつでも飛び出して行く男性スタッフを明るく送り出し、悪天候の時などはずぶ濡れになって帰って来るので、タオルと熱いお茶を用意し笑顔で出迎え、安心して仕事に取り組めるよう出来る限りのサポートも心掛けています。
それが、少しでもお客様の幸せに繋がると信じ、“幸せのサイクル”をまわし続けたいと思っています。

文責:紺野真由美

継承 〜娘からのメッセージ〜

記入日:2013/06/08(Sat) 09:51 No.59

 今年の三月に大学を卒業した私の娘の話です。
娘が卒業式から帰宅すると『お父さん、お母さんにプレゼントが有るの』と、綺麗に包装された箱を手渡されました。開けて見るとケーキが入っており『18年間ありがとう』というメッセージが書いてありました。私と妻が何の事か判らず「ポカーン」としていると、娘が『幼稚園入園から小学校・中学校・高校・大学までの学生生活を見守ってくれて本当にありがとうございました。これからは社会人として第一歩を踏み出します』と言ってくれたのです。この言葉と時間は私たちの心に永遠に『宝物』として残るでしょう。その時、妻の顔を見てみると目に涙を浮かべており、私も胸が一杯になり涙腺が緩みました。私たちが思っていた以上に、娘が素直に育ち、感謝の気持ちを持って成長してくれたからこそ両親へのプレゼントという形になったのでしょう。

 今までの人生を振り返ると仕事柄急遽予定が変わることも多く、娘たちの運動会や授業参観などの学校行事にも、行けなくなってしまった事も在りました。寂しい思いをさせたかもしれませんが不満を言われた事はありませんでした。

 前職調理師の時は、当然ながら死に対して考えることもありませんでしたが、この仕事に従事して考え方が変わりました。娘と同じ年頃の子の死に出会った時、他人事とは思えず平常心で相談する事が苦痛であり難しかった事は今でも忘れられません。
勤続26年間、様々な死を見つめ死を身近に感じる機会から、人生にとって本当に大切な物は何なのかを考えさせられ、そして、生かされている事が本当に幸せであると感謝しています。だからこそ、常に娘や家族に何が出来るのかを考えるようにもなりました。娘は私が懸命に仕事をしているからこそ学校にも行かせて貰えるのだと思ってくれていたようです。

 二人の娘たちはそれぞれの職場で多くの皆様に助けられながら働いています。時には社会の荒波に揉まれる時もあると思いますが、助け合う心、感謝する心をいつまでも忘れずにいて欲しいと思います。私から娘へと受け継がれた、この「心のバトン」をいつの日か、まだ見ぬ孫、ひ孫たちへと継いでいって欲しいと願っています。

文責:佐々木克己

自分はどうなの?

記入日:2013/05/20(Mon) 10:00 No.58

 長年乗り続けた愛車の車検を通す為、A店に今日中に車を預かって欲しいと要望しましたが、車を預かるのは見積が出る明日の朝になると言われました。翌日、確認するとまだ見積が出ていないので、A店は諦めB店に愛車を持ち込みました。
すると、今までに経験したことの無いような親切・丁寧な対応でした。私の愛車もその場で預かってもらい、2週間後に無事車検を終えました。

 今回、私の要望はA店には汲んで頂けませんでした。
では、私はご葬家から本当に要望を聞いているのだろうか?
また要望に沿った提案が出来ているのだろうか?自分に置き換えて振り返りました。
ご葬家は経験が少ない中で葬儀を出す側に回るので、何をしたらよいか分からず、要望自体が出てこないこともあるかもしれません。相談の際は『細かい事でも良いので何でも話して下さい。』と言葉を添えて、今まで以上に気さくな雰囲気作りを心がけます。そして、言葉を噛み砕いて復唱するなど聴く事の能力向上を図りながら、表情や、何気ない仕草にも気を配り、様々な想いを感じ取り、整理して、どんな葬儀がお望みなのか、そして大切にしたい事を感じて提案してまいります。

 『温かく故人を送りたい。子供や孫にも人生の勉強として受け止めてもらいたい。集まってくれた人々にしっかりとおもてなしをしたい。葬儀が人生を見つめ直す良い機会になったらなぁ。』
上述のような想いがあったときには、例えば通夜の料理をビュッフェスタイルにして温かい物は温かく、冷たい物は冷たくお出ししたり、お好きな料理を皆様で召し上がりながら故人様の思い出話に花を咲かせ、くつろいで偲んで頂けるような空間作りが可能です。お孫さんやお子さんには集まっていただいた人に、お酌をして回るなどはいかがでしょうか?お酌をしながら、興味深いお話を聞けるかもしれません。メニューに無いオリジナル料理として故人様の好物をお供えすることもできます。

 『一般的な葬儀で、普通でいいよ。』と最初は言っていたご葬家からも、五感を駆使して要望を感じ取り、提案をしながらご葬儀を作り上げていきます。
ご葬儀が終わった後、『あなたが担当者で良かった。ありがとう。』と言われるように努力をしてまいります。

文責:守谷 仁志

自己の成長

記入日:2013/04/14(Sun) 17:37 No.57

 お布団にお寝かせすると「ご自宅へ帰って来ましたよ。」と、先輩は声をかけました。お帰りを待っていた皆様に「まだ温かいですよ、お顔やお体のぬくもりを感じてみませんか…。」というと、すっと下がり、その場にいる全員のお別れがすむまで気配を消しました。
お別れがおすみになり、私がメイクを行おうとした時、横で見ていた先輩が「故人様がお使いだった化粧品はございますか?ございましたら皆様の手で、おめかしをしてあげることもできますよ。」と、声をかけました。すると、ご家族の皆様はファンデーションや口紅をひき始めました。やがて、悲しみにくれていたご家族様に笑顔があふれ「元気な頃のおばあちゃんだ。」との声が上がりました。
もしも、先輩の一言がなかったら笑顔があふれる空間を創りだすことが出来たろうかと、今も自問しています。このように、ご家族様に参加していただいた事は、一つの事例です。

 別の事例では、喪主様と先輩が顔見知りという事もあり、故人様の趣味である富士登山のお写真をお借りし、後日、大きなパネルにして枕元にお飾りしました。登山仲間の方々がそのパネルを見ながら故人様との思い出話を笑顔で沢山話して下さったそうです。

 私は先輩の様に、ご家族様の様子に心をくばり、悲しみを、少しでも笑顔に変えられる担当者を目指す為に、数ある課題の中でも下記の2つから実践していきます。

1 日常生活に運動を取り入れダイエットに励む。
  スーツ姿での立ち振る舞いが綺麗に見え、機敏に動ける様
  になるためです。

2 池上彰さんのように難しいことを分かりやすく説明できるよう
  になる。
  自分の会話をビデオに撮影して簡潔に分かり易く説明出来
  ているかを研究します。

 上記を実践し、いつの日か
「あなたに送ってもらって本当によかった。ありがとう。」との
言葉がもらえるように日々努力します。

文責:清水 佳和

本当に教えなければならないもの〜目的の大切さ〜

記入日:2013/03/01(Fri) 15:54 No.56

 北海道の友人からのメールに驚愕した。小学校からお世話になっていたスキーコーチが急逝したとの一報。「葬儀の日時は未定。わかり次第連絡します。」
友人には私が担当している葬儀の日程を伝え、『どうか、その日だけは外して下さい』と願っていたが、なんとそれはまさに担当の葬儀と重なってしまった。葬儀社に勤めていながら恩人の葬儀に参列できないもどかしさがあった。

 私は昨年から少年団の特別コーチを依頼されているので、いまだに現役コーチ陣との繋がりがあります。後輩コーチは葬儀に参列できない私に気を使い通夜の様子を報告してくれた。「通夜にはスキーメーカー、スキー関係者、少年団のOB・OGなど沢山の方が参列していました。そして、祭壇のスライド写真には昔から最近の少年団の思い出の写真が映し出されていました。そこに、先輩も大きく映っていましたよ。ただ、ひとつ悔やまれることは、現役の少年団の子供達が通夜に参列していなかった事です。」
何で?私は報告をくれた人に説教をしてしまった。『心血を注ぎスキーの指導をしてくれた人に対して感謝の気持ちも表す事が出来ない選手は必要ないのでは?通夜の席に現役の子供達が参列してくれていたら、どれほど残された家族に安心や勇気を与えるか考えなさい。』と伝えた。2時間後、「直ぐに子供たちに連絡をとり全員が焼香に来ました」との報告を後輩コーチから受けた。

 スポーツ少年団とはスポーツを通じて青少年の健全育成を目的にする事である。
そこには「人間づくり」「体力づくり」の柱がある。「人間づくり」の根幹にあるもの。それは「人を敬い、より良い人間関係を築き、子供たちの成長の場を作り出す事」その目的を代表やコーチが忘れ子供たちに教育していない事が残念でならない。少年団の目的を見誤らずに大切な事を教えて欲しい。その過程として競技成績が向上すれば良いのです。競技成績はあくまでも副産物に過ぎない事を今回の葬儀で改めて親やコーチ陣にも気付いてほしいものです。

文責:佐々木 俊巳

大和撫子奮闘記〜成長する喜び〜

記入日:2013/02/07(Thu) 17:34 No.55

 茶道や華道と聞いて紳士淑女の嗜みと思う方は多いのではないでしょうか? 私も大和撫子のはしくれとして、少しかじってはみましたが、お茶は飲むだけ、お花は眺めるだけで作法も花名すらも分からないままに諦めて過ごしていました。
 来店されるお客様のために、日々お花を活けたり、お茶を点てたりする先輩女子社員を目の当たりにした私は、驚きと同時に“私もできる様になるだろうか…ちゃんと勉強しておけばよかった”と後悔の日々でした。

 ある日、お仏壇を見学に来られたお客様を先輩社員とともに接客させて頂きました。お部屋の大きさや色調に合うデザインや大きさ、材質などをご提案していく先輩社員を羨望の眼差しでみつめていると、お客様が店内のお香の香りに気付かれて「亡くなった主人も私もこの香りが大好きだったのよ!おかげで色んなことを思い出しました。」と、とても懐かしそうに話し下さいました。お香の香りは、お客様のお心を真から落ち着かせて、和ませてくれた素晴らしいものなのかも知れない、まさに本で読んだ“お香の十徳”の一つなのだと、実感しました。
「これだ!お茶やお花は勿論、もっとお香について勉強し、お客様に喜んで頂ける様になろう!こんなにも笑顔でお話してくださるお客様がいらっしゃるのだから、もう途中で投げ出さないぞ!」と心に誓いました。

 意気揚々と決意新たな私に「大和撫子ってどういう意味で使われているか知っている?」と先輩女子社員から言いにくそうに尋ねられました。てっきり日本女性の総称だと思っていた私は、辞書を調べてみて愕然としてしまいました!日本語って素晴らしいけど難しいですね!(意味はご自分で調べてくださいね)
 慌て者の私ですが、お暇なときは是非ご来店ください。尊敬し目標としている先輩女子社員とともに私にできる精一杯のおもてなしで少しでも和んでいただけたらこの上ない喜びです。

文責:市川愛華

〜人生で大切なものは見えない〜

記入日:2013/01/07(Mon) 10:22 No.54

有ることが難しいから、有難う
その優しさや、厳しさを感じて謝るから、感謝だと
ある先輩から、教わりました。

だからこそ大切なものは見えないという言葉に
集約されているとあらためて気づかされます。

日々の生活の中で
ついつい忘れてしまいがちな感謝とありがとう

人生と向き合うことを生業にしている私たちにとって
決して忘れる事なく、見つめ続けていかなければなりません

上述の想いを込めさせていただき
“人生とは素晴らしい”
ということを感じていただく機会を
ほんの少しでも、お手伝いさせて頂くことを切に願います。

本年も
スタッフひとり一人に感謝とありがとうを申し上げさせていただき
みなさんの家族の生活を守りながら社会から必要とされ
仕事への取り組みが評価されるよう微力ではございますが
一歩一歩着実に精進してまいります。

2013 新春
文責 井口 朗

〜 感 謝 〜

記入日:2012/12/28(Fri) 14:39 No.53

 12月27日(木)年末のお忙しい最中、「井口葬儀店餅つき大会」にご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。

 お集まりいただいた多くの方々にご支援、ご協力を賜わり、事故、怪我などなく、楽しく暖かなひと時を過ごすことができました。社員一同心より御礼申し上げます。

 また不慣れなことで不行き届きの点も多々ございましたこと心よりお詫び申し上げます。

 これに懲りることなく、更に新しい企画などをご用意し、来年、再来年と末永く続けていく所存でございます。今後ともよろしくお願い申し上げます。

文責:井口葬儀店餅つき実行委員会

〜 お餅のつき手 大募集〜! 〜

記入日:2012/11/30(Fri) 17:07 No.52

 来る平成24年12月27日(木)、午前11時より、弊社お客様駐車場にて今年も餅つき大会を開催します!

 今年も皆さんにこのお知らせをする事が出来て、餅つき実行委員会としては大変嬉しい限りです!つきたての美味しいお餅はモチロンのこと(^_-)-☆、豚汁など熱々のメニューをご用意してお待ちしております。

 皆さんの元気なかけ声と笑顔で力を合わせて餅をつき、お腹いっぱい食べて飲んで、来年に向けて鋭気を養おうではありませんか!

 四回目を数える今年も、参加費や道具は一切必要ありません。ぺこぺこにお腹をへらして、つきたての美味しいお餅を食べに来て下さい!今年もさらにパワーアップしてお待ちしておりますので、大掃除やお正月の準備で忙しい手をちょっと休めて、是非ご参加ください。

文責:井口葬儀店・餅つき実行委員会

新人担当者奮闘記 〜 ハプニングから学んだ事 〜

記入日:2012/10/09(Tue) 10:06 No.51

 新人担当者である私があるご葬儀にて、先輩との司会の技術力の差を実感したことについてお話しさせて頂きます。

 告別式開式の時間になっても弔辞を述べるお方様が到着していません。「交通事情による遅れでは?」と気を揉んでおり、ご家族様も心配そうなお顔でした。私が司会台の所でドキドキしていると、先輩社員が横に来て「弔辞は御導師退席後にしなさい。」と私に告げ、弔辞タイミングの変更を記したメモをさりげなくご導師様に渡しました。

 先輩は弔辞者が到着すると、肩書き、名前を確認し、話すタイミングなど細かく説明して、再び私の横に来ました。経験の少ない私に「こんな経験は始めてだろうけど、まず君が落ち着きなさい!」と告げました。その後、私は遅参した弔辞者を紹介する様々なコメントを考えましたがまとまりませんでした。しかし先輩はさすがと思うコメントをさらさらと記し、手渡してくれました。内容は企業秘密ということにいたしますが・・・。

 葬儀終了後、「故人に弔辞(仲間達の思いをこめたお別れの言葉)を述べる事が出来て良かった。そして遅参した私にも細かい配慮をしてくれてありがとう。おかげで落ち着くことができました。」と感謝のお言葉をいただきました。また、ご家族様からもお礼のお言葉もいただき本当に担当させて頂いたことをうれしく思いました。

 私は改めて先輩の機転の良さと心配りに感心しました。それ以来、式全体を見ることができるようになるためにはどうしたら良いのか?納得のいく表現(コメント)を作成するためにはどうしたら良いのかを考えて、まずは、話の引き出しを増やすために様々な本を読むことから始めています。そして予期せぬハプニングに対応する先輩の一挙手一投足を見逃さず、司会はもちろん担当者として先輩に追いつけるように日々精進していく所存です。

文責:笹木 幹人

防災の日 〜 備えよう災害、築こう絆 〜

記入日:2012/09/15(Sat) 15:30 No.50

 「9月1日 防災の日」の由来を紐解くと、大正12年に14万人以上の尊い命を奪った関東大震災が発生した日であり、また昭和34年9月の伊勢湾台風によって、戦後最大と言われた被害を被ったことが契機となり、昭和35年に「一人一人が地震や津波、台風などの災害に対する注意を日頃から怠らず万全の準備を整え、災害による被害の発生を最小限に止めるにはどうすればよいかを家庭や職場で考え、そのための活動をする日を作ろう」という趣旨で制定された、とあります。

 昨年3月11日に発生した東日本大震災により岩手県釜石市は、1000名を超す死者、行方不明者がでました。今もなお多くの方々が不便な環境での生活を余儀なくされています。復旧に向けて懸命に頑張っておられる釜石市で、大震災の最中に起こったある奇跡のお話をご紹介します。
釜石市では以前から「防災教育とは人の命を救う学問だ」との考えから、小中学校の生徒達を対象に授業の一環として防災教育を行っていたそうです。その授業が功を奏し、地震発生時から津波が襲ってくるまでの間、必死に助け合って冷静に避難し、2921名もの小中学生がまさに九死に一生を得ることができたそうです。「生存率99.8% 釜石の奇跡」として語り継がれています。奇跡とはいえ、5名の小中学生が犠牲となっており、町の人たちは手放しで喜んでいるわけではありませんが、未来への希望である子どもたちの命を守ることができたと安堵され、犠牲となった多くの方々の声に耳を傾け続け、もしもまた地震、津波が起こった時は、その時こそ、犠牲者0を目指そうと頑張っておられるそうです。

 幸いにも被害が少なかった地域にお住まいの方々には、実感が湧かずに「私のところは大丈夫なのでは…」あるいは、「何をしたって自然の力には勝てないよ」と思っている人もおられるのではないでしょうか?私もその内の一人でした。「釜石の奇跡」の話を聴き、もしもの時に備え、地域ぐるみで対策を考えておけば、助かる命、救われる命が増えるのだなと実感し、職場や家庭の防災用品を再点検し、防災訓練にも積極的に参加しようと考えを改めました。

 未曽有の被害に遭い、日本中が悲しみくれる中、たった一つ明るい光が射したとするならば、助かった命で懸命に助け合う心・寄せられた支援に感謝する心・共に復旧の道を歩み、いつでも手を差し伸べようとする心が繋がり、その絆が世界中に拡がったことではないでしょうか。
 防災教育、訓練とともに、この絆をいつまでも大切にしたいとの思いから、私の心のカレンダーには「防災・絆 祈念日9月1日」と印すこととします。

文責 永松 英樹

エンバーミング 〜 常に勉強、精進 〜

記入日:2012/05/03(Thu) 09:35 No.49

 「諸事情もあり、お葬式まで長く一緒に家に居られるのはいいけど…お洒落だったお母さんが、十日間もこのやつれた顔や体のままでは可哀そうね…」
これは長い入院の末、ようやくご自宅に戻られた故人様を前に、ご家族様がふと漏らされたお言葉です。

 そのお気持ちに共感した私は、“お母様がお元気だった頃のお姿にお戻してからお葬式をしませんか”と、提案しました。
「そんな魔法の様なことができるのですか…」と驚きと不安な表情のご家族様にエンバーミングという施術方法をお伝えしました。この方法ですと、故人様にドライアイスを使用しないので、硬直することがありません。また損傷の激しいご遺体の修復や、やつれて疲れた表情を治してからお別れまでの時間をゆっくり過ごしたいという方には、現在のところベストな方法であると確信しています。

 しかし、やっと戻られたご自宅から、施術のための特別な設備が整った場所へ一時移すことに少し迷っておられたご家族様でしたが、「お洒落なお母さんに逢いたいと、みんな願っていたよね」と話し合われ、エンバーミングをすることに決まりました。

 無事に施術が終わり、ご自宅のお布団におやすみになられているお姿を見られたお孫さんが「元気だった頃の優しい顔になっている。好きだったお洋服も着ているし、まるでタイムマシーンに乗って、少し前のおばあちゃんに会えたみたいだよ!」と涙声になりながら喜んでおられました。
ご家族様は「安らかな寝顔を見ながらゆっくりとお別れすることができました。親戚や親しい方々との思い出話に花が咲き、私たちが知らなかった母の一面も聴けたのですよ」と笑顔で話してくださいました。その言葉を聞き、エンバーミングをお勧めして本当によかったと実感しました。

 この仕事に二十年以上も従事している私には変化することが怖く感じる時もあります。新しい技術や手法が全ての方に良いとは限りませんが、これからも故人様、ご遺族様の為に、より良いご提案ができるよう常に勉強、精進し続けなければとの想いを強くさせていただきました。

 あらためて日々一刻、深く感謝しております。

 *エンバーミングについて詳しくお知りになりたい方は、No49隣のURLをクリックしてください。

 文責:佐々木克己

素晴らしい国、日本〜私たちにできること!〜

記入日:2012/01/09(Mon) 21:47 No.48

雪山の木が好きだと
大好きな先輩が語った。
来るべく春をじっと丸裸で耐えているから。。。

春になって芽吹く季節は
雪国の人なら、とても待ち遠しく
幸せを感じると教えていただいたことがある。
だからこそ、雪山の木が大好きだと先輩は語った。

昨年の3月に、日本は未曾有の災害に向き合いました。
今、日本はさらなる素晴らしい国を目指して
準備をしている時期であると信じています。

昨年は
悲しい出来事もございましたが、
素晴らしい若者の活躍もありました。
サッカーでは、なでしこジャパン。
ゴルフ界では石川遼君(20歳)が
年間賞金ランキング3位ながらも
1億3000万円を超える義援金を被災地に届けました。
本年もスポーツ界のみならず様々な分野で
素晴しい日本人の活躍を願ってやみません。

弊社も社会のために何ができるのか?
もっと貢献するためにはどうすればいいのだろう?
使命を明確にして未来を担う子供たちのために
何ができるのだろうか?
地震と津波に加え、福島の原発事故で避難した人々に対して
何ができるのだろうか?

本年も
弊社スタッフと、その家族の生活を守りながら、
社会から必要とされ
仕事への取り組みが評価されるよう微力ではございますが
一歩一歩着実に精進してまいります。

2012新春
文責 井口 朗

〜 平成23年餅つき大会のお知らせ 〜

記入日:2011/12/01(Thu) 15:56 No.47

 来る平成23年12月26日(月)、午前11時より、弊社お客様駐車場にて今年も餅つき大会を開催します!

 今年は日本にとって、様々な出来事がありましたが、そのひとつひとつを乗り越えていくために、人と人との繋がり、絆がさらに強く深くなった1年ではなかったでしょうか?みんな笑顔で力を合わせて餅をつき、来年に向けて、その絆をもっともっと粘り強くしようではありませんか!

 参加費や道具は一切必要ありません。ぺこぺこにお腹をへらして、つきたての美味しいお餅を食べに来て下さい!今年もさらにパワーアップしてお待ちしておりますので、大掃除やお正月の準備で忙しい手をちょっと休めて、是非ご参加ください。

文責:井口葬儀店・餅つき実行委員会

〜 新聞折込広告のお知らせ⑤ 〜

記入日:2011/07/18(Mon) 15:57 No.45

 連日の猛暑の中、皆様いかがお過ごしでしょうか
報道では節電の言葉を目にしますが、冷房などあまり我慢せずに適温にてのご使用を心がけて、熱中症などにならない様にお気をつけください。また節電対策で窓を開け放しにしておかれるご家庭が多く、空き巣の被害が増えているそうです。昼夜を問わず充分にご注意ください。

 さて、7月19日(火)の新聞折込広告にて、弊社社員 永松 英樹を特集した広告をお届け致します。お陰さまで、今回で一回り、5人目の紹介となります。
 学生時代より国分寺にお世話になっておりますので、お見知りおきの方もおられるのではないかと思います。可愛がって頂いた地域の皆様へ恩返しするための誓いの言葉やお約束を掲載させて頂きました。本人への叱咤激励のお声をかけて頂ければ、幸いでございます。

 他の社員についても下記にてお届けしております。記事NO45隣のURLから実際の広告へリンクできますので是非ご笑覧ください。

① 平成22年9月14日 佐々木克己 (入社23年)
② 平成22年12月1日 青柳 晋弘 (入社18年)
③ 平成23年2月2日  佐々木俊巳 (入社12年)
④ 平成23年5月10日  守谷 仁志 (入社11年)
⑤ 平成23年7月19日  永松 英樹 (入社11年)

文責:永松 英樹

私たちにできること 〜 日本の未来を信じよう 〜

記入日:2011/05/15(Sun) 15:25 No.44

 この度の東日本大震災により、犠牲になられた方々に、衷心より哀悼の意を表しますとともに被災された皆様方に心よりお見舞いを申し上げます。また被災地復興に不眠不休でご尽力されている方々の活動に心より感謝いたします。

 被災地から離れて暮らしている私たち一人ひとりができることは、小さなことかもしれませんが、様々な団体を通じて義援金をお送りし、地域の皆様とともに、街頭募金活動のお手伝いなどをさせて頂いております。社内においては、事務所や看板照明の節電を徹底しています。また、被災地域の経済復興に少しでもお役に立てればと、月に一度の社員懇親会においても、東北地方のお酒、食べ物を被災地から買い求めています。一本のお酒、一握りの食べ物ではありますが、末永く続けていきます。

 このような自然災害は、いつ私たちの身近なところで起こるかもしれず、決して人ごとではありません。私どもでは、防災グッズの備蓄や常設しているAEDの再点検、避難場所の再確認を行いました。いざ避難をしなければならなくなった時の為にも、地域の皆さんとのお付き合いを大切にし、お互いに声をかけあい、助けあえる絆を強くしていきたいと思っています。

 いまだに続く余震や福島原発など多くの問題を抱えながらも、被災地で懸命に頑張っておられる方々へ世界中の人々から支援が届き、被災者への支援活動に全力を尽くしていらっしゃる方々のお力とともに、復興へむけての歩みが着実に始まっています。
 私たちも、再び美しい街並みが見られる日が来ることを信じ、微力ながら応援し続けてまいります。

文責:永松 英樹

〜 新聞折込広告のお知らせ④ 〜

記入日:2011/05/09(Mon) 10:06 No.43

 5月10日(火)、新聞折込広告にて、弊社社員 守谷 仁志を特集した広告をお届け致します。お陰さまで、今回で4人目の紹介となります。
 生まれも育ちも国分寺の守谷ですので、この度の広告は、人一倍お世話になった地域の皆様へ恩返しするための誓いの言葉やお約束を掲載させて頂きました。

本人への叱咤激励のお声をかけて頂ければ、幸いでございます。

 他の社員についても下記にてお届けしております。記事NO43隣のURLから実際の広告へリンクできますので是非ご笑覧ください。

① 平成22年9月14日 佐々木克己 (入社23年)
② 平成22年12月1日 青柳 晋弘 (入社18年)
③ 平成23年2月2日  佐々木俊巳 (入社12年)
④ 平成23年5月10日  守谷 仁志 (入社11年)
⑤ 平成23年7月上旬折込予定  永松 英樹 (入社11年)

文責:永松 英樹

〜 新聞折込広告のお知らせ③ 〜

記入日:2011/01/31(Mon) 10:07 No.42

 2月2日(水)、新聞折込広告にて、弊社社員 佐々木 俊巳を特集した広告をお届け致します。お陰さまで、今回で3人目の紹介となり、街のそこここで、
「皆さん、相変わらずお元気そうね〜」とお声をかけて頂いております。
この度の佐々木 俊巳特集においても、皆様のご意見、ご感想をお寄せ頂ければ幸いです。

お正月がすぎ、あっという間に1月31日を迎え、各地から雪の被害などの知らせやインフルエンザ流行の報道もあり、日に日に寒さが厳しくなっています。
皆様方もお体自愛ください。

他の社員についても下記のスケジュールにてお届けいたします。是非ご笑覧ください。

① 平成22年9月14日 佐々木克己 (入社23年)
② 平成22年12月1日 青柳 晋弘 (入社18年)
③ 平成23年2月2日  佐々木俊巳 (入社12年)
④ 平成23年4月中旬  守谷 仁志 (入社11年)
⑤ 平成23年6月下旬  永松 英樹 (入社11年)

上記の日程で、折込をさせて頂きます。(記事NO42隣のURLから実際の広告へリンクできます)

文責:永松 英樹

〜 一期一会 〜

記入日:2011/01/07(Fri) 16:07 No.41

人は一人では生きられない
一人で生きていると思っていても
誰かの支えや助けを必ず受けているものです

私たちは、死別によって引き起こされる
どうしようもない悲しさ、悔しさ、苦しさなど
様々な感情や思いが、次々に湧きあがって
どうしていいのかわからない!
時には、パニック状態になっている
皆様の前では、あまりにも無力です。

ご葬儀(悲しみを癒す大切なプロセス)におきましては、
心の痛みや感情をうまく外に出せるようにして
故人とご遺族、縁に結ばれてお集まりになられる
皆様が思い出を振り返り
共感、共有する機会にすることが大切だと考えます。

悲しみに暮れている皆様に
心の安心 心の安全 心の回復
を願いかけがえのない大切な時間を、
過ごしていただきたいと行動しております。

死別の悲しみを乗り越えるプロセスが終わるまでに
どれくらいの時間がかかるか予想するのは難しいことですが
自然には巡り来る季節があるように…

急ぐ必要はなく、周りの人の助けをうけながら
必ず乗り越えられると言われています。

私たちはあまりにも無力ですが
まずは、自分自身を学び、謙虚な姿勢で
悲しみのご心情を、僅かながらでも理解したいという情熱を
雨の日も、雪の日も、嵐の日も持ち続けてゆくことが

私たちのささやかな誇りです。

混沌の時代といわれておりますが、そんな時代だからこそ
物や形だけではない葬送を目指し日々精進してまいります。

2011年新春

 

出逢い

出逢いは天命
つきあい自力出逢いは感動
つきあい努力出逢いは一瞬
つきあい一生一期一会の出逢いを活かし
長〜い永〜いおつきあい。

大阪高級葬儀株式会社 久世栄三郎様から教わった言葉です。
一期一会の皆様との出逢いの中で実践してまいります。

文責 井口 朗

〜 餅つき大会のお知らせ 〜

記入日:2010/12/08(Wed) 09:54 No.40

 来る12月26日(日)、午前11時より、弊社お客様駐車場にて餅つき大会を開催します!

 昨年は初めての試みでありながら、集まって頂いた皆様と楽しく過ごさせて頂きました。やっぱりつきたてのお餅は本当に美味しいです。まして自分たちがついた餅に、黄な粉をまぶしたり、大根おろしや納豆と絡めたりして口いっぱいに頬張ると本当に幸せな気分になりますよ!

 私が子供の頃に聞いた餅つきの由来としては、“年末に保存食であるお餅を作って厳しい冬に備えるんだよ”と祖母に教わったことがあります。(餅つきの由来は多々あるようですが…)今になっても餅つきの文化が残っているのは、やっぱりつきたてのお餅が美味しいから!みんなで餅つきする時間が楽しいから!ではないでしょうか?

 何はともあれ、つきたての美味しいお餅を食べに来て下さい!今年もさらにパワーアップしてお待ちしておりますので、大掃除やお正月の準備で忙しい手をちょっと休めて、是非ご参加ください。
(冒頭の写真は昨年の様子です)

文責:井口葬儀店・餅つき実行委員会

〜 新聞折込広告のお知らせ② 〜

記入日:2010/11/30(Tue) 17:33 No.36

 平成22年12月1日、新聞折込広告にて、弊社社員 青柳 晋弘を特集した広告をお届け致します。皆様のご意見、ご感想をお寄せ頂ければ幸いです。

 他の社員についても下記のスケジュールにてお届けいたします。是非ご笑覧ください。

① 平成22年9月14日 佐々木克己 (入社23年)
② 平成22年12月1日 青柳 晋弘 (入社18年)
③ 平成23年 2月2日 佐々木俊巳 (入社12年)
④ 平成23年4月中旬  守谷 仁志 (入社11年)
⑤ 平成23年6月下旬  永松 英樹 (入社11年)

(記事NO36隣のURLから実際の広告へリンクできます)

〜 新聞折込広告のお知らせ 〜

記入日:2010/10/05(Tue) 10:15 No.35

 先月の9月14日、新聞折込広告にて、弊社社員 佐々木克己を特集した新しい広告をお届け致しました。ご覧いただけましたでしょうか?
他の社員についても下記のスケジュールにてお届けいたします。是非ご笑覧ください。

① 平成22年9月14日 佐々木克己 (入社23年)
② 平成22年11月下旬 青柳 晋弘 (入社18年)
③ 平成23年2月上旬 佐々木俊巳 (入社12年)
④ 平成23年4月中旬 守谷 仁志 (入社11年)
⑤ 平成23年6月下旬 永松 英樹 (入社11年)
今後上記の日程で、折込をさせて頂きます。(記事NO35隣のURLから実際の広告へリンクできます)

 創業以来、実に多くの皆様から励まされ、時にはお叱りを受け、人として大切な気づきをいただきました。その気づきを受け継いできた社員一人ひとりの“今までありがとうございました、これからもよろしくお願いします。弊社の企業理念に鑑み、私たちが大切にしているもの、人として、葬儀者として皆様にこれだけのことを守ることをお誓いします”そんな思いを形にできないものかと社員一同今年の春先から試行錯誤し、“顔の見える葬儀屋さん”というコンセプトのもと一人ひとりをクローズアップした広告を創作させていただきました。それぞれの折込日の前にこの国分寺通信にてお知らせ致します。
ご笑覧いただき、皆様にとってよりよい私たちとなるために、様々なご意見、ご感想をお寄せ頂ければ幸いでございます。

文責:永松 英樹

葬儀の日程 〜 笑顔のために② 〜

記入日:2010/09/01(Wed) 16:56 No.34

 前回、“葬儀は遺族の為のものでもある”というお話を致しました。皆さんはいかがでしょうか?「葬儀とはなにか?何のために葬儀をするのか?」をお考えになるきっかけとなって頂けたらと思います。 そんな思いをこめて、今回は葬儀の日程について私たちが思っていることをお話します。

 全ての方がそうだとはもうしませんが、ご遺族の中には、大切な方を失った悲しさ、悔しさ、心苦しさで何をどうしたらいいのかわからなくなってしまう方もおられるようです。また看病などで何日も徹夜が続いておられた場合などは、お疲れで正常な判断もままならない状態になってしまい、お線香をたむけることもできなくなってしまう方もいらっしゃいます。

 私たちは、そんな時に葬儀の準備や打合せで、矢継ぎ早に日程や葬儀の会場などを決めるようなことは決していたしません。最初の日は安置と処置、ご家族と一緒に顔や髪型を整えるだけにして失礼することもあります。お体の疲れがとれて、少しでもご自分の気持ちや感情を整理できるようになられたころに、葬儀の相談をさせていただいています。葬儀までの準備期間を長くとり、死という現実に向き合う時間で悲しみが少しでも和らいでから、どのように悲しみや感謝の気持ちを表現されたいのか、どのように故人をお送りしたいのかを充分に考えることで、故人の死を受け入れる事ができ、悲しみからの立ち直りも早くなることと信じているからです。

 私たちは葬儀を行う意義として、次の3つの機会があると考えています。

1 ご遺族が、故人の人生を振り返るための機会
2 故人に対して感謝を伝える機会
3 悲しい、悔しいといった現実に、まっすぐ向き合う機会

この3つの機会を得られずに葬儀をされたご家族の中には、気がついたら遺骨と位牌だけが遺っていて、ゆっくり悲しんでいる暇もなかったとお感じになる方が多いようです。また、連絡が行き届かなかったため、あとから訃報をお聞きになりご自宅へ来られた方への応対で葬儀後も落ち着かなかった、とおっしゃる方もおられます。

 死別の悲しみを迎えられた方の心情に、私たち葬儀社が出来ることはあまりにも微力ですが、ご遺族の想い、感情、価値観など私たちがお話をお聴きすることで、葬儀が故人を偲び、故人に対する悲しみや感謝の気持ちを表す場となることを願っています。

 ご遺族が自ら葬儀に取り組み、参加していただければ、残された方々が勇気づけられ、明日を生きる糧となり、葬儀がよりいっそう意義深くなるのではないでしょうか?

 葬儀が終わって少しずつ落ち着きを取り戻されたご家族が、街中で私たちに笑顔で話しかけてくださることがあります。その笑顔にお会いするたびに、私たちの考えや思いは、間違っていないのではと実感します。

文責:青柳 晋弘

最期のプレゼント〜笑 顔〜

記入日:2010/07/01(Thu) 22:10 No.33

 祖母の一周忌法要の時、菩提寺のご住職様が葬儀について話しをしてくれた事がありました。
『最近、亡くなられた方をすぐに荼毘に臥して、葬儀(お通夜・告別式)をなさらない方が増えているのですよ。ご家庭の状況によっては、そうせざるを得ない方もいらっしゃるのでしょうが、葬儀をなさらなかったご遺族の方が後々になって、「鬱」になってしまったという事が多いそうなのですよ』
『まだ、はっきりとした原因までは解明されていないようですが、故人を偲ぶ場を設ける事が無く、悲しみが癒せないまま(気持の整理のつかないまま)荼毘に臥してしまったという想いや後悔があるようです。葬儀というものは、故人の為に行うものだけではなく、残された遺族の為のものでもあるのですよ。』
私は、その話しをお聞きし、祖父母それぞれの葬儀の時を思い出しました。

 何年も前になりますが、祖父が亡くなり、葬儀の後、祖母が
『私の時は火葬をしてお墓にいれてくれれば良いから、おじいちゃんみたいにお葬式はしなくていいのよ。』と笑って話していた事がありました。あまり体調が優れなかった祖母でしたので、本人の希望というより、残される家族の事を考えた上での発言だったのも知れません。

 その数年後、祖母が長期入院の末に亡くなってしまいました。家族・親戚が集まって葬儀の話し合いが始まり、しばらくしてから、『確か、ばあちゃんはお葬式しなくていいって言っていたよね・・・』と、親戚の人から話しが出た途端、私は急に涙が止まらなくなり、
『じいちゃんの時と同じ様に、ばあちゃんもちゃんと送ってあげたいよ。』
と、眼を真っ赤にしながら訴えた事を覚えています。父も母も、私の言葉を聞くと同時に、
『そうだね・・・ちゃんと送ってあげたいね。』
と、揃って言いました。
そして、母は私の背中を擦りながら微笑んでいました。きっと父も母も、私と同じ想いだったのだと思います。その数日後、祖母の葬儀を無事に終える事が出来ました。

 祖父が亡くなってから何年も経ちました。そして、祖母が亡くなってから一年が経った今でも、二人が好きだった食べ物や飲物が食卓に並んだ時や、よく散歩に出かけていた場所を通りがかった時、よく鼻歌を歌っていた曲を耳にした時、喧嘩をした事を想い出した時など、普段の生活の中で色々なちょっとした場面で、祖父母との楽しかった出来事や想い出が、いつも家族の会話の中に出てきます。
そして、思い浮かぶ二人の顔は、何故だかいつも〝笑っている顔〟で、話しをしている私達家族も〝笑顔〟になっています。

 ご住職様がおっしゃった「葬儀は残された遺族の為のものでもある」の言葉を聞き、死という別れはとても悲しい事だけれど、「何年経っても“想い出”として振り返る事が出来る、残された者への故人からの最期のプレゼント」ではないかと感じています。

文責:紺野 真由美

AED 備えあれば 〜備えた後はカラダの・・・ 〜

記入日:2010/05/04(Tue) 12:35 No.32

 最近、駅や百貨店でAEDと記されている赤やオレンジ色のボックスを目にすることがあります。皆さんはどんな物なのかご存知ですか?これは自動体外式除細動機という機械で、突然、心停止状態に陥った心臓に電気ショックを与えて、心臓の鼓動を正常な状態に戻す医療機器です。よくテレビや映画でお医者さんが両手にそれぞれ電極を持って、患者さんにあててバチッとする機械の簡易版と思っていただければいいと思います。

 葬儀斎場においても、AEDを設置しているところが増えています。弊社でも地域社会の安全を少しでも確保するため、本社ショウルームにAEDを設置しています。近隣で何かあった場合は気がねなく声を掛けてください。
また携帯用のAEDも別に用意しており、設置していない斎場や自宅で葬儀を行うときは常に携帯するようにしています。葬儀に参列いただいた方の安全を守ることにつながると思っています。さらに喪家の皆様におかれましては、お年寄りの参列者が葬儀中に倒れたらどうしよう?といった不安の種を軽減し、安心して葬儀に望んでいただくことに役立っていると考えます。

 またAEDは準備するだけでなく、使用することが大切だといわれています。2008年に病院以外で起きた心肺停止2万件のうち、一般市民がAEDを使い心肺蘇生がなされたのはわずか2%の400件にすぎないそうです。
弊社では葬儀に立ち合う社員全員、東京消防庁が認定する普通救命講習を受講し、緊急の時にAEDを使用できるように備えています。さらに日々の業務の中でも、この講習の復習、機械の定期点検を行っておりますので、近所で何かあった場合は弊社のスタッフを呼び出していただいてもかまいません。

 上記のようにAEDを準備はしておりますが、実際に使用したことはまだありません。やはり使用しないことが一番望ましいと思います。それには日々健康に気をつけることが一番大切なのはいうまでもありません。この文章を書いている私もメタボリックな体型をしておりますが、揚げ物を控える、夕食ではお米を食べない、ウォーキングをするなどなかなか減らないお腹を少しでも減らして、AEDのお世話にならないようにしようと思っています。ウォーキングをしている姿を見かけたら、是非熱い声援をお願い致します。

文責 守谷 仁志

手作り感覚を大切に

記入日:2010/03/01(Mon) 11:24 No.31

 「葬儀を手作りで」と言われてもピンとこない人もいる事でしょう。
たとえば、“手作りお弁当”ではどうでしょうか?
食べる人の事を考えて「元気に」「健康に」「楽しく」「感謝」など様々な気持を伝えるために好きな物ばかりではなく、冷めても美味しいもの、栄養のある物、そして彩りなど様々な事を考えてひとつ一つお弁当箱に愛情をつめ込み、フタを開けた時の笑顔を想像して
『ありがとう、美味しかった』の一言をもらうために一生懸命に作っていることでしょう。

 葬儀にも通じるものがあると思います。
旅立たれる人の「趣味」「大切にしていたもの」「思い出の場所」など、その人の人生の一コマひとコマを共有する時間も手作りではないでしょうか?

 その一つの手段としては「祭壇に愛用品や作品を飾る、思い出の場所をバックボードに印刷して祭壇の一部にする、献茶をする」「故人の似顔絵や故人への手紙を書く」「弔辞を述べてもらう」「孫が思い出を語る」「思い出の写真をパネルにする」「大好きな歌をながす」「親戚が演奏する」など無数にあります。
旅立たれる人への愛情のこもったお弁当ができあがることと思います。

 旅立たれた人からは、もう『ありがとう』の返事は貰うことはできませんが、今までの思い出を振り返り感謝の気持ちを伝え、そして愛情を共有する大切な機会にしてみてはいかがでしょうか?

 葬儀の限られた時間の中で、その人の思い出を家族で共有し、共に時間を過ごし表現する方法もあれば、そこまでのプロセスを大事にして、あえて表現しない方法もあると思います。ご家族の皆様が作り上げることだけが手作りではなく、大切なことは、思い出を共有し旅立たれる人の事をどれだけ考えてあげる時間が持てたかではないでしょうか?
そのプロセスが、残された皆様が深い悲しみからいつの日か立ち直る勇気を与えてくれることと信じています。

文責 佐々木 克己

初 春

記入日:2010/01/10(Sun) 09:08 No.29

弊社 社長 井口榮一は
昨年の12月に70歳を
お陰様で迎えることが出来ました。

16歳で新宿に修行に出て
20歳で家業である葬儀の道を歩み始めて
50年が経過しました

戦後の
昭和をぶれることなく

人を送るとは?
私たちに何が出来るのか?

正解が無い問いかけを
いつも自問自答しながら

時にお客様に励まされ、育てられ
深い悲しみに打ちひしがれているご遺族に
いつか訪れる笑顔の為に
ぶれることなく追い求めて参りました。

社長の立志の想いは
弊社スタッフの胸の中に今後も生き続けることでしょう

今後も
社員ひとり一人が社長と共に実践して参ります

判断に迷った時には
社長ならばどんな解決策を考え行動するのか?

全てはv “あなたに送っていただいて本当にありがとう”

上述のお言葉を今後も頂き続けるために

今年も皆様にとって
良い年であることを衷心より
祈念申し上げます。

文 責 井口 朗

エンバーミング 〜夢をかなえた息子〜

記入日:2009/10/31(Sat) 20:49 No.28

 亡くなられた80代の女性は闘病生活のあと無言の帰宅となりました。女性をベッドに寝かせた後、一人息子との相談が始りました。

 お母さまの葬儀はどのように送ってあげたいですか?との質問に息子は「ウエディングドレスを着せてあげたい。」

 ウエディングドレスですか?

 息子は堰を切ったように話し始めた。「母は父と結婚したのが戦後間もない頃だったので結婚式をあげてないのです。一度もウエディングドレスを着たことがないので是非ドレスを着せてあげたい。」

 突然立ち上がった息子は押し入れから箱を持ってきた。「これなんです。」箱を開けると中にはなんとオレンジ色の真新しいウエディングドレスが入っていました。「実はしっかり者の母は入院前に葬儀の話を私にしていたのです。葬儀の時に経帷子(死装束)を着るのはイヤ。綺麗な洋服を着せてね。そして、綺麗な花を飾って欲しいと・・・その話のあと私は普段から母の洋服を頼んでいるデザイナーにウエディングドレスの依頼をしました。」

 そんな話を聞いた担当者はご自宅で結婚式のような葬儀にしてあげましょう。バージンロードやガーデンアーチなどを庭に創り、まさにガーデンウエディングのようなイメージで・・・そして、今回のプランを行うには是非エンバーミングをするのが望ましいと思いますと提案しました。

 エンバーミングとは、お亡くなりになった大切な方とのより良いお別れのために、ご遺体の①防腐 ②殺菌・消毒 ③修復・化粧などを行う技術です。たとえば、長期入院でやせてしまい面影がない方や事故などで顔や体に傷がある方などの場合にも、お写真など参考になるものをお預かりし、できる限り元のお姿に近い状態に修復し、ご要望に応じてお化粧を施します。また、ご遺体内の体液を、血管を通じて防腐・消毒のための薬液と交換し、全身に浸透させることにより、長期のご安置が可能になります。

 この提案に同意していただき担当者は直ぐ手配を始めた。そして翌日の昼ごろエンバーミングの施術が終わり戻ってきた母を見てからしばらく息子は無言でした。

 不安になった担当者は恐る恐る尋ねると・・・
「綺麗だね。びっくりするほど良いね。頼んで良かった。」
満足された顔を見て担当者は安心した。

 自宅に訪れる親戚ひとり一人に「どう、綺麗でしょう」と話している。思い出話やウエディングドレスの事など、故人と共に過ごす時間は何ものにも代えることができないでしょう。それから自宅のベッドで4日間、家族や親しい人と共に過ごし、ゆっくりと休んだあと葬儀が執り行われた。「本当に母親への素敵な最後のプレゼントになりました。」との一言に担当者も涙した。

 死は平等に誰にでも訪れます。
エンバーミングはあくまでも一つの手法です。
死と向き合うための、より良い環境作りができ、大切な人の死や別れにまっすぐに向き合うきっかけの一つになってくれることを願います。

文責 佐々木 俊巳

新人教育 〜伝えることのむずかしさ〜

記入日:2009/09/01(Tue) 10:30 No.27

 親の姿を見て子は育つ、子どもに親自身の姿が映っているなどと言われているのと同じように、職場における人間関係、とりわけベテランが新人に仕事を伝えていく時も、やはりそのベテランの姿が新人に映っているものです。
毎日の叱咤激励に、少し成長した新人社員が、お客様から誉められているのを見聞きした時、自分のことの様に嬉しく感じます。新人教育とは、まさに共育、鏡育であると実感します。

 新人教育をする究極の目的とは、彼らにどういう人間になって欲しいのかを突き詰めていくことだと思っています。
弊社の担当社員に求められる資質として、
【粘り】【相手に好かれる】【企画力がある】【とにかくよく動く】【実績がある】の五つが挙げられます。
【粘り強く相手の話を聴き、その姿勢や共感する様で相手に好かれ、その話を様々な方法で実現するために、頭も体もフル回転させる。その結果に、たった一人でも拍手を送って貰えたなら、そのひとつひとつが小さな実績となっていく…人の為に尽くす事が自分自身の喜びと感じられるようになっていって欲しい】
そんな想いから、弊社での新人教育の目的は
【お客様の立場となって心で聴く、訊くことができる人】
【お客様の立場となって喜ばれる事、お役に立つことは何かを考えられる人】に育って欲しいとの強い信念で培われてきました。

 今、盛りのネット通販ですが、今後の課題として、お客様の目の前にあるのは単なる機械であるパソコンではあるが、そのパソコンの向こう側には多くの人と人とのダイレクトな繋がりがあり、その繋がりを通して『いかに人間臭さを表現できるか』が挙げられているそうです。時代の先端、ITビジネスなどと言っていても、そこには愚直なまでの、人に好かれるため、喜ばれるための行動や姿勢が必要だということなのでしょうか?

 我々葬儀者にとっても、今まで培ってきた信頼関係、人間関係をいかに活用して、お客様の立場となって心で聴き、お客様のお役に立てることは何かを考え続けることが一番大切なのではと思っています。 最愛の人を失った悲しみ、葬儀を経験したことがない新人社員の頭と体に染みこませるまで教える、伝えることがいかに難しいことかを日々感じながら、これからもベテラン、新人の区別なく考え続けてゆきます。

文責 永松 英樹

思い込みに注意 『普通?』

記入日:2005/01/24(Mon) 09:39 No.25

 『えーっ?お父さん、ちょっと!速く来てぇー!!』
今回のお話は、そこにいた家族全員が“何事か?”と集まった母の絶叫からはじまります。

 30年間住み慣れた三鷹の家は以前から都道舗設予定地となっており
いよいよ本格的に工事が始まりました。
横浜で働く父や私の通勤の事を考えて相模原の方で新築中のマンションに移ることになり
昨年末に引越しをして、お蔭様で新年を新しい我が家で迎えることができました。
日当たりのいい居間や母が色々と注文をした台所や玄関、広々としたお風呂など
家族一同大変満足しています。ただ一箇所を除いては・・・。

 以前使っていたトイレには、ウォシュレット機能の他にフタ、便座の開閉や水洗などに
センサーが付いていて正に全自動トイレでしたが、新居ではセンサー機能までは要らないと
思った母は通常のウォシュレット機能が付いたトイレを“普通のトイレ”として注文していたそうです。

 引越しの日、母は絶叫した後、何にも付いてない“普通のトイレ”を目の前にして
内覧会では慌しく、確認事項が沢山ありトイレを見落としてしまったとか
今時の新築マンションのトイレで、まさかウォシュレットが付いてないとは
思わなかった等と業者さんにクレームの電話を掛けていましたが
内装確認のサインをしてしまっている以上、あとの祭り・・・。
結局、後日に自分達で購入し、取り付ける事となりました。

 床暖房や食器洗浄器、乾燥機はおろか、ウォークイン下駄箱にするオプションまで頼んでいるのに
“普通のトイレ”を頼まれて、オカシイ?と思わなかったのか?
アドバイスもしてくれなかったのは不親切だし、説明不足だといつまでも納得のいかない母でしたが
みなさんはどう思われますか?
私は、母の言い分もわかる気もしますが自分勝手な思い込みで行動してしまうことの怖さ
あいまいな言葉や表現では何も伝わらないことを改めて実感しました。

 ご葬儀の相談で“普通は?”“一般的には?”と尋ねられることがあります。
“普通の祭壇、棺”で“一般的な葬儀”でいいと言われるお客様もおられますが
人それぞれに普通とか一般という感覚は違うものと思いますし
また地域によっても大きく違ってくる場合もありますので
できる限りご家族様のご希望やお考えを詳しくお伺いすることから始めています。

 すべてを業者に委ねることは、ある意味、合理的な発想なのかもしれませんが
ご葬儀はやり直すことや後で付け足す事もできません。

 旅立たれる方の人生を想い、受け継がれてきた命の大切さや生きることの素晴らしさを感じ
心からの“ありがとう”を贈る最期の機会が、お葬式本来の意義であるなら
どうすれば故人にいちばん喜んでもらえるのかを、ご家族といっしょに心ゆくまで考え
語り合う時間を大切にしたいと日々心に刻みながらお手伝いさせて頂いています。

 さて、現在我が家のトイレは・・・?
居間のテーブルや食器棚を新しくするために、あっちこっちの店をまわり
カタログを見比べるのに忙しい母なので
まだウォシュレットのない“普通のトイレ”のママです・・・。

祖母から教わったこと 〜 優しい気持ち 〜

記入日:2004/05/29(Sat) 14:57 No.22

 以前に私の祖父を亡くしたお話をさせて頂きましたが
今年の1月末に春を迎えることが叶わず、祖母も旅立ちました。

 早朝、病院で亡くなったと連絡があり、会社の先輩に協力して貰い
仕事の調整をつけ、翌日、九州の佐賀県へ向かいました。

 5年位前に、もう最後かもしれないから・・・と久しぶりに会いに行った時
私がお小遣いをあげると
「しばらく見ない間にずい分と大人になったんだねぇ」と泣き笑いの顔の祖母・・・
祖父の葬儀の時、少し痴呆があって私を覚えていなくて寂しかったこと・・・
いつも祖父をたてていた祖母らしく、しっかりお見送りができたこと・・・
様々な想いで胸がいっぱいになりました。

 祖父を送った時と同じ斎場で孫や曾孫に囲まれ
「おばあちゃん、長生きだから少しおひげがはえているよ」なんて言われながら
綺麗な顔で安らかに眠っている祖母に
「遅れてごめん・・・おばあちゃんのこと、ずっと想っていたからね」と声をかけました。

 病院の先生のお話によると、誰にも看取られることなく、たった一人で旅立った祖母。
毎日病院に通い、世話をしてくれていた叔母は最期の瞬間に間に合わなかったことを
悔やんでいましたが、悲しい場面を家族の誰にも見せたくなかったかも知れない
祖母のその優しい気持ちを忘れないでいようとみんなでお棺をかこみ
懐かしい思い出話が尽きないお通夜の晩でした。
「強い母だったから、最期くらい一人で逝きたかったのかな・・・」
と叔母の顔にも笑みが戻ってきました。

 大切な方、最愛の方を失ったお悲しみを癒すのは
“ ご家族や親しい方々と故人様の思い出を共有するお時間が何よりなのだ ”
とあらためて痛感させられました。

 3月に祖母の納骨へ参列した時に
「おじいちゃん、おばあちゃん、また一緒になれてよかったね
けんかしないで仲良くしてね」と明るく話す叔母に会うことが出来ました。

 日々出会うお悲しみのご家族様は、ご葬儀が終わってからもご納骨される位までは
日常の生活と共に諸々の手続きやご挨拶などで慌しい日々を送ることになってしまいます。
そんな忙しい毎日の中にも、故人様のことを想い、偲ぶお時間が、自然に訪れることと思います。
中には涙にくれてしまう方もおられるかもしれませんが、そのお時間が
ご家族様のお心を少しずつ回復させていくのではないでしょうか・・・

 おじいちゃん、おばあちゃん、大切な気づきをありがとう。
沢山の思い出をご家族様と共有させて頂けるように
心と心のふれあいを大切に努めていきたいと思っています。
どうかこれからの僕を見守っていてください。

大切なもの  〜 親から子へ・・・ 〜

記入日:2003/11/03(Mon) 09:40 No.21

 NO.19に表記した大学時代の先輩のお母様。
なんとも皮肉なことに私が北海道に帰省したその日に
お浄土へと旅立たれてしまった。

 事前に、ご相談をしていたので、ご家族様のご心配は軽減されていたのか
『お陰様で、それまでの期間、精一杯の看病が出来たよ』と
ご家族様が語ってくれたのが、私にとって唯一の救いであった。

 その故人様の四十九日法要が先日、菩提寺で執り行われ
せめてもの思いでお手伝いさせていただきました。

 法要が終了後、お集まりいただいた皆様と共に
お亡くなりになった人を共に悲しみ、愛し、愛された人と共に過ごした思い出を
語り合うことは、亡くなった人への素晴らしい贈り物となることを
葬儀者としての体験をふまえ、私なりの言葉で伝えさせていただきました。

 旅立たれた人の、『形見』や『思い出』・・・
とても素晴らしいお話をたくさん聞かせていただきました。

 なかでも、お子さんからの質問で、
「おばあちゃんは何処に行ったの?」
「おばあちゃんは星になったんだよ・・・」
「ふーん?」
「おばあちゃんはお空の上から、元気でいい子でいますようにって
いつまでも見守ってくれているんだよ・・・」
「そうなんだ!すごいね!おばあちゃん、ありがとう!!」

 私にも先輩の子供と同じ年代の子供がいるが
人が亡くなったことを言葉で表現するのは、とても難しいこと。
大人でも「死」というものは理解し難く
まして子供に理解させることは、とても難しいと思います。

 子供に夢を与えながら『命の大切さ』を伝えようとされていた先輩。
そのような、命の伝達が孫、曾孫、玄孫へと永遠に続くことを願いたいものである。

 帰り際、喪主様の目には、『奥様への思い出』が形となりキラキラと輝くものが流れていた。
そして、喪主様より「ありがとう」先輩からの「お前、立派になったな」
との一言が何よりも嬉しかった。

『高齢化社会に寄せて』

記入日:2003/09/29(Mon) 13:29 No.20

 ご高齢で一人暮らしの方が亡くなったという一報を受け
ご自宅にお伺いする事が、最近、何回かございました。

 ここ数年、高齢者で一人暮らしされている世帯が年々、増加してきています。
2020年には日本にある世帯の約三分の一が、高齢者単独世帯になるという
予想も出ています。

 そんな高齢化社会を反映し、みまもりほっとラインという電化製品を
利用したシステムがあるそうです。

 新開発の電気ポット『i ポット』を利用したサービス。
電気ポットの電源を入れたり、水を入れたり、給湯ボタンを押してお湯を使用したり
といった操作を行なうと、“○時○○分に給湯した”といったポットの使用状況を
サービス契約者にお知らせするという仕組みになっています。

 サービス契約者は高齢の両親など離れて暮らすご家族に i ポットを通常の電気ポットと
同様に使用してもらう事で、ポットの使用状況と、過去1週間の使用状況グラフを
閲覧でき、電子メールでは、契約者が指定した時間(1日2回)に使用状況を
契約者のパソコンや携帯電話宛に配信するものだそうです。

 また、電化製品のみならず、住居自体にも様々なシステムが構築されてきています。
高齢者の生活特性に配慮した設備・仕様の採用、生活を支援するための施設の設置等
特別の措置を講じた住宅も高齢者の生活に役立っているそうです。

 しかし、このように進んだ施設や設備に頼るばかりでなく
離れて暮らすご家族が、週に一度は連絡を取り合う事で、安否を確認し
近況を話し合うのが、一番望ましい事だと思うのですが、如何でしょうか?

 昔は「便りが無いのが、無事な証拠」と聞いた事もありますが
時代は変わってきて、ご近所付き合いも疎遠になりつつあるのが現状なのでは?
『隣りの家には少し耳の遠いおじいちゃんがいる』
『あの家には、寝たきりのおばあちゃんがいる』
という連絡が災害時に一番大切な情報と消防署の方からお聞きしました。
“ 向こう三軒両隣 ”今一度、ご近所の方のお顔を
思い浮かべてはみてはいかがでしょうか?

 それが、自分自身を助ける事にも繋がっていく事になると思います。

 そういう私も上京してきて、もう10年が経とうとしています。
「たまには、電話でもメールでもいいから、よこしなさい!!」
という両親からの連絡がうっとうしく、面倒くさいと思っていたのですが
改めて考えてみると感謝しなければ・・・とシミジミと噛み締めております。

生 業 〜電話のベルに慄く私〜

記入日:2003/08/23(Sat) 13:28 No.19

 来週より予定していた田舎へのお墓参りが、何となく行きづらい雰囲気になってきました。

 夕方、自宅でくつろいでいると、私の大学の先輩であり友人でもある方より、突然、お電話があった。

 「ご無沙汰しております」「お元気でしたか?」
そんな世間話のあと、実は「嫁さんの母が危ないんだよ」
ちょっと相談に乗ってほしい・・・ということで、ご自宅に伺った。

 そこには、不安な表情をされている友人がいました。

 「自宅の近くに式場があるから」と言われていたが、しかしご家族のご希望は
『宿泊ができ、お食事場所が広く、駐車場がある式場』
それではこの式場では無理なのでは?
と、違う式場を提案させていただき、式の流れなども説明
ご家族も納得をされ安堵の表情になっている。

 「お前に相談して良かった」そう言われた瞬間
私が“担当したい”との思いが生まれ、来週からの田舎へのお墓参りが気にかかるところ。

 私を頼りにされてきた先輩、だからこそお手伝いをしたい。
この仕事を生業とした今、悩みの種のひとつである。

 せめて、私が帰ってくるまでは、元気でいて欲しいと、そんな罰当たりなことも思っていますが
会社の上司に我々の業種で「予約」という言葉はおかしいだろうが
事前相談を多く承っていると電話のベルが恐ろしく、いつも恐怖感に慄いてしまう。
と言われたことが、今、ようやく分かってきたような気がする。

暑中お見舞い申し上げます

記入日:2003/07/29(Tue) 10:24 No.18

 今年の東京の夏は例年に比べてとても過ごしやすく、日中は少し暑くても
夜になると涼しくエアコンは使わなくてもいいくらいです。
東京電力がコマーシャルで首都圏では今年の夏に電力不足になるので
節電にご協力をお願いします。というメッセージや電気予報等を
発信しておりますが、その心配もどうやら今のところ問題はなさそうです。

 しかし、電力のことだけでなく、地球環境のことも考えて
なお一層の節電対策や限りある資源についてご家族で話し合ってみては如何でしょう?
お子さんの夏休み、自由研究のいいテーマになるのでは・・・

 その一方で農作物には日照不足や冷夏で影響が出始めております。
もしかすると、秋には農作物が値上がりしているかもしれません。

 やはり日本の四季
夏は夏らしく暑くなってもらいたいものです。

 ご笑覧くださっております皆様、夏はこれからが本番です。
どうかお体ご自愛ください。

One & Only 〜 かけがえのないもの 〜

記入日:2003/06/23(Mon) 08:57 No.16

 “きょうのワンコ”というあるテレビ番組のコーナーをご存知でしょうか。
日本各地で番犬として頑張っている犬
楽しく可愛らしい仕草で人気者となっている看板犬
アイドル犬を紹介するコーナーです。
犬好きの私としては、寝坊して忙しい朝でも
このコーナーが始まるとつい見入ってしまいます。

 我が家でもジョーという名前の柴犬を飼っていました。
家に貰われてきたその日から、家中を明るく照らしてくれて
前回、このコーナーに登場した蛇小路(へびこうじ)でも番犬を
一手に引き受けアイドル的な存在でした。
餌や小屋の掃除、お風呂の係りは私がしていましたが
ジョーがボスと認識していたのはやはり父で、私のことは
友達位にしか思っておらず、散歩の時は好き勝手に歩き回り
先に帰っては、 “遅いよ!”と水道の前で悪びれもせず待っている始末・・・

 15年の間、みんなに笑顔をプレゼントしてくれたジョーも
晩年、体が弱くなり、もうそろそろ覚悟をしておかないと・・・
もしもの時はどうしたらいいのかと家族で相談していました。
火葬して埋葬もして頂けるお寺にお世話になることにして
ジョーの最期の日々をみんなで見守っていました。
足腰が大分弱ってきてからも散歩に誘うと嬉しいらしく
尻尾を振りながらヨタヨタついてきて、自分のお気に入りの場所にくると
5分でも10分でも立ち止まったまま動こうとしませんでした。
ジョーなりにその景色を心に留めようとしているようで無理に先を急がすのも
可哀相でちょっとのつもりの散歩が1時間にも及んでしまうこともありました。

 犬小屋で体を丸め、冷たくなったジョーに最初に気が付いたのは
テニスから帰ってきた母でした。
約束に遅れそうで急いでいた朝と同じ格好だったらしく
もしかしたらあの時・・・ あの時一緒にいてあげれば・・・
と一人で思い込んでしまい、辛そうな母をみて
ペット・ロスのことを心配しましたが
家族でお通夜をして、翌日の出棺を一人で見送った後は
母なりにジョーとのお別れを心に受け容れることが出来たのか
徐々に元気になってくれました。

 ペット・ロスについてのホームページなどを読んでみると

 「ペットを失ったことを理解し、悲しみを乗り越え
ペットが居ない生活に慣れた頃、罪の意識を感じる事無く
そろそろ次のペットをと考えられる様になれば
ペット・ロスから開放されたという事に・・・」とありました。

 亡くなってから4年経ち、ペット番組や
楽しそうに散歩をしている犬と飼い主さんを見る度に
そろそろウチも二代目ジョーを飼おうかと話したりすることも
ありますが、今でも一人で散歩コースに通りかかると
遊んでいるジョーの姿が目に浮かび、そこここの曲がり角から
ジョーが走りよってきそうな気がして・・・
こんな状態ではペット・ロスからの開放とは言えないかもしれませんが
家族のみんなも同じ思いがするらしく
“ウチの犬はまだジョーだけでいいよね” と落ち着いています。

 かけがえのない君へ
“ 君が我家に来てくれて、家族はとっても幸せだったよ
  君も幸せに感じていてくれたかな・・・
  いつかまた逢えるといいね ”
天国のジョーに届きます様に

『向こう三軒両隣り』 〜 東京郊外の街角より 〜

記入日:2003/05/31(Sat) 16:45 No.15

 我が家の前の道路は、袋小路になっています。
その通りには、一戸建てが6軒面していて他に小さなアパートが2棟あります。
車もほとんど入って来ないので、週末になるといつの間にか
それぞれの家から、思い思いのお酒、食べ物を持ち寄り
ちょっとしたパーティが始まります。
我が家が引っ越してきて以来、30年、顔ぶれは変わりましたが
新しく越してきたご家族もすぐに仲間になってくれています。
また、越して行ったご家族も時々
“ まだ続いているのですね〜 ”と懐かしい顔を見せてくれています。
このパーティが始まった当初、中心となった6軒の家族の中に
一人は巳年生まれがいる事がわかり、それ以来、会の名前を
“ 蛇小路(へびこうじ)通り ”と名付けました。
最近では、アメリカ人、韓国人、モンゴル人と顔ぶれもインターナショナルになって
出されるお料理、お酒、交わされる言葉も多種多様になってきています。

 そんな“ 蛇小路通り ”のあるお宅に、なんと空き巣が入りました。
30年、平和な歴史を重ねてきた私達にとって一大事です。
今回はそのお話にお付き合い頂きます。

 被害に遭われた家は初老の叔父さんが一人暮らしで、ちょっと出かけている隙に
塀伝いに2階の窓から侵入され、銀行から降ろしたばかりの現金を
持って行かれたとのことです。
調べにきた警察官の話では、おそらく日頃からこの叔父さんの行動と
家に目をつけ、盗みに入った時も銀行から付けられていて
出かけた隙にやられたのではないか・・・と。
発作的に凶行を犯す犯罪が増えているのと同様に、今回の様に
用意周到に計画を練り、機会を狙っている空き巣が増えているそうです。

 叔父さんは空き巣に入られてからは、なかなか会に出られませんでした
『家に着いて、鍵を開けた時、部屋の中に誰かいるような気がしてね・・・
恐る恐る入ってみると・・・』と先日やっと話してくれました。
どんなに戸締りをしていっても、未だに帰宅して家に入る瞬間、その時の記憶が甦り
とても怖いそうです。

 少しの間だから・・・まだ明るいから・・・
様々な心の隙間、油断を空き巣達は狙っています。
皆さん、どうか十分に気をつけて下さい。

国民的行事の陰で・・・ 〜 それぞれの想い 〜

記入日:2003/05/04(Sun) 10:16 No.14

 東京はすっかり初夏の陽気の日もありますが
読者の方々、如何お過ごしでしょうか?

 この時期は、秋とはまた違った意味で過ごしやすく
行楽やスポーツにお出掛けになられる方も多いと思います。
そして約一年が経とうとしていますが、去年の今頃、日本では
ワールドカップサッカーが空前の盛り上がりをみせていたのを思い出します。

 そこで今回は、昨年のワールドカップサッカー期間中の
大変、心に残るお話をさせて頂きたいと思います。

 それは、当初予定していたお通夜の日に『ワールドカップサッカー』の
「日本対ロシア戦」が行われる為、敢えて通夜の日を延期されたご葬家様であります。

 ご相談を進め、御寺院様のご都合、斎場や火葬炉の空き状況から
明日をお通夜、明後日を告別式にとお話を進めておりましたが
「そういえば明日って日本対ロシア戦があるんだよな・・・
日本中で楽しみにしている日に皆様を、お呼び立てするのは申し訳ない。
親父もそれは、望んではないだろう」
と喪主様がおっしゃられ、急遽、通夜の日を明後日にされました。

 また、別のご葬家様宅でご相談中に、ちょうど「日本対チュニジア戦」が
放送されていました。
ご家族の皆様も、日本代表の戦いが気になり
ついついTVを観ながらのご相談となってしまいました。
そして、日本が先制点を取った瞬間に
近隣で大歓声が湧き起こり、喪主様以外のご家族様も我を忘れて喜んでいました。
そんな中、喪主様がポツリ
「亡くなったおふくろが、日本に点を取らせてくれたんだよな、多分・・・。
これで日本も勝つだろう」と、感慨深げにおっしゃられました。

 ご家族様の故人様を想うお気持ちが届いたのでしょうか・・・
その後の日本代表、同じアジアの韓国代表の大躍進は
皆様もご記憶のことと思います。

 ワールドカップサッカーという全世界が注目する一大イベントを
ただ純粋に楽しんでいた人達の中
このようなご心情でこの世紀の大会に接していらっしゃった
お方様もおられたこと・・・
ご家族様と同様に私にとっていつまでも
記憶に残る大会となりました。

どっちがいいの!?〜 童顔と老け顔 〜

記入日:2003/04/19(Sat) 17:03 No.13

 いつも国分寺通信をご覧いただき、誠にありがとうございます。
おかげさまで今回で13回目の更新となります。
最初にお話ししたように、これからも
葬儀社としてではなく“ひと”として感じた事を
お伝えしていければ・・・と思っております。
何卒、よろしくお願い致します。

 さて、今回はちょっと一休みさせて頂き・・・
みなさんにご質問です。

 生き生きとして、内面からの若さが溢れる『童顔』
年相応以上に経験を積み、落ち着いた雰囲気をかもし出す
言い方は悪いのですが『老け顔』・・・
どちらが葬儀社に向いていると思いますか?

 ご葬儀という仕事には、後者のほうが向いているのではないかと
みなさんは思われるでしょうか・・・

 いまひとつ、答えを決め倦んでいる方、このご質問では如何でしょうか?

 近親者のご葬儀の相談をする際に、『童顔』と『老け顔』の社員二人が居た場合
どちらに話し掛けますか?

 ほとんどの方が多分、『老け顔』社員の方に話されるのではないでしょうか・・・
落ち着いた雰囲気で話す言葉に安心を感じられるからでしょう・・・

 第一印象で
『老け顔=年配者=キャリアが上なのでは・・・』
と思われてしまわれるのも無理からぬ事ですね。

 いくらキャリア・実力・知識等が沢山ある社員でも
『童顔』の為に『老け顔』の社員の方により多く注目が集まり
ご家族様のお話しを沢山お聞きできる事が往々にしてあります。

 しかし、『老け顔』社員にも困ってしまう事も・・・
たいしたキャリア・知識もないのに、
ただ『老け顔』というだけで、ご葬家様からご質問の雨あられを浴び
かなり苦労をさせられた経験を持つ者もおります。

 両者とも葬儀社に 向いている、いないとは一概には言えませんね・・・
どちらかがやり易いという事もありません。

 我が社の社員達は、皆様にはどちらのタイプに見られているのでしょうか?

 “今日、お客さんに10歳も若く見られたよ!”
と嬉しそうに話す社員達ですが
逆の話は聞きませんので“嘘”か“誠”か・・・
また、そう言って下さったお客様の真意の程も分りません・・・

愛する人を失って 〜 絆 〜

記入日:2003/04/05(Sat) 09:11 No.12

 ご葬儀が終わり、ご請求にお伺いする時
“何か落ち度は無かっただろうか・・・”
“ご家族は満足されたであろうか・・・”
“お悲しみから立ち直りつつあるだろうか・・・”
お体のご様子はもちろん、色んな事を考えてしまいます。

 以前、担当させていただいたご葬儀でのこと・・・
ご自宅に伺い、ご家族様からの
「おかげ様で父らしい葬儀ができました。本当にありがとうございました・・・」
とのお言葉を頂き、ほっとひと安心したところ

 「いい葬儀ができたこと以上に私達家族にとって
もっと嬉しいことがあったんですよ・・・
父が亡くなったのに嬉しいなんておかしいかも知れないけど・・・」
とお話を続けられました。

 「私達は4人兄弟なんですけど
末っ子の次女だけ、ちょっと事情があって・・・
その事は別に秘密にしていた訳ではないのだけど
それぞれの子供達も孫達も大人になってきて
何となく気付いているのかなとあえて触れずにいたのですよ・・・」

 ところが、お清めの席でその事が話題となり皆が知る事となったそうです。

 お子様やお孫様達は
「そんな事、今の今まで知らなかったよ・・・
 だって、お母さん達本当の姉妹以上に姉妹らしいんだもん・・・
じゃあ、僕達にはもう一人お祖母ちゃんがいるって事だね。
今度みんなでお墓参りに行こうよ!」
と口々に言ってくれたそうです。

 「子供達の優しい気持ちも、嬉しかったのですが
 気難しいところや、変わったところもあったけど
私達兄弟を分け隔てなく育ててくれた父に
改めて感謝してしまいましたね・・・」

 「亡くなってから、初めてその人の大切さ、偉大さがわかる、と
申しますけど、最期にこんな素敵なプレゼント
“ 家族の絆 ”を遺していってくれた父を
益々好きになってしまいました・・・」

 ご葬儀の時に感じていた優しいご家族様らしいお話に
何も申し上げる事ができず、ただただ俯いている私を
お気遣いいただき

 「あらあら、お忙しいのにこんな話でお引止めしてしまって
ごめんなさいね・・・またわからない事があったら、お伺いしますね。」
やさしいお言葉に送られながら、ご自宅を後にしました。

 ご葬儀というご不幸な場面ではありましたが
このご家族様に出会えて、本当に嬉しい気持ちで一杯でした。

 まだまだ、故人様やお客様に教えて頂くことが、たくさんあるのだなと
日々の仕事により、感謝の気持ちをこめています・・・

続・祖父に教わったこと 〜 温 情 〜

記入日:2003/03/19(Wed) 17:47 No.11

 最近では少なくなってきたご自宅でのご葬儀を弊社で承りました。
自宅から出棺するという事は、ご家族様にとって思わぬご苦労があるものです。
ご会葬の方々へのおもてなしや、駐車場のこと等など・・・
ひとつひとつご説明させて頂いた上で、それでもやはり
“永年親しんできた想い出の我が家から出してあげたい・・・”という
ご家族様のご希望により細心の注意を払いご相談を進めていきました。

 少しでも早く落ち着いた時間をご遺族様に・・・と
午前中からご祭壇の設営をさせて頂くことになりましたが
お部屋などのご都合により、先にご納棺をしてから設営しなければなりません。

 お部屋を見回しながら、設営の段取りなどを考えていると
故人様とお孫さんのお写真が本棚や壁に飾ってありました。
「かわいいお孫さんですね・・・この子達はどちらにいらっしゃるのですか?」
とお聞きすると
「ありがとうございます・・・孫達は遠くにおりますが
夕方には来られると思いますよ・・・」 とのお答えでした。

 早い時間にご納棺し設営を終わらせてしまう事は
私達にとっても効率的な事ではありますが・・・
祖父の納棺に立ち会えず残念だったことを思い出して
できればお孫様達も一緒にご納棺を・・・と言いかけた時
一緒に伺った担当のベテランスタッフが
「では、お孫さんをお待ちして、皆さんお揃いになってからご納棺しましょう
ご祭壇をお飾りして、夕方にまた参りますから」
と手順良く設営を済ませ、ご祭壇の前に故人様をご安置して帰りました。

 愛して、愛された人を、お柩に納めるという事は
お悲しみが深ければ深い程、どうしようもなく、せつない事かも知れません。
お柩に故人様を閉じ込めてしまうようで
もしかしたら小さなお子様には、少しつらい場面かもしれません・・・
そんなせつなさの中、優しく見守ってこられたお孫様達のお手により
お柩に納められた故人様・・・
ご覧になっていた喪主様の安心された様なお顔の表情が
今も印象に残っています。
私も、お手伝いをさせて頂きながら、自分の祖父を送っているようで
あの時のせつなさが少し晴れた気持ちでした。

 何も言わずに私の気持ちを察してくれたベテランスタッフ
そして何よりも故人様、ご家族様に感謝、感謝の日となりました。

 合掌

祖父に教わったこと 〜 気持ち 〜

記入日:2003/02/28(Fri) 21:42 No.10

 昨年、九州に住む祖父を亡くしました。
ながく入院していて“もう覚悟をして下さい”と
お医者さんに言われたと連絡があり
父と私だけでも最期を看取りに行こうか・・・と
話している間に深夜に臨終の知らせを聞きました。
翌朝出発し、お昼過ぎに佐賀県の斎場に着き、祖父と対面・・・

 諸都合で納棺に間に合わない事はわかっていたのですが
柩の天窓から祖父をみている父の背中が、少し寂しそうでした。
私も10年ぶりに遭う祖父なのに・・・
随分と可愛がってもらっていたのに・・・
せめて自分の手で納棺してあげたかった・・・と
切ない気持ちで一杯でした。

 斎場には、お清めの部屋にも簡単な祭壇が飾ってあり
お通夜の後にお柩をその祭壇の前に安置して貰いました。
親戚の小さな子供達が“おじいちゃんを見たい!”と言って聞かないので
蓋をとり、納棺に間に合わなかったみんなで祖父を囲み
洋服やお布団を掛け直したりしていました。
最期を看取ることが出来なかった父も
病気をしてからやめていた大好きなタバコと紙パックのお酒を
柩の中に納めてあげていました。
周りの親戚も
“あの時間は何ともいえない和やかな雰囲気でとても心地よかった・・・”
と喜んでいました。
祖父は小学校の用務員を長くしており、様々な年代の卒業生が
たくさん見送りに来てくれており、改めて
“優しいおじいちゃん” を懐かしく思い出し
“ありがとう・・・お疲れさま・・・”と見送ることが出来ました。

 『納棺?葬儀屋さんがやってくれるんでしょ?』
『最後の旅立ちの支度だから、私たち家族の手で・・』
ご葬儀の形、形式には様々なお考えがございます。
また、ご遺族やご親戚の間でお考えが違う場合もございます。
何よりもお悲しみにくれているご遺族のご心情に沿える様に・・・
私達は、この事を胸に日々精進させて頂いております。

『ありがとう』 の中に 〜 おばあさんと少女 〜

記入日:2003/02/16(Sun) 20:21 No.9

 連日のようにインフルエンザに関連するニュースや記事が報道され
毎日寒い日が続いています。
皆さんの体調は如何でしょうか?どうかご自愛ください・・・
今回は寒さを少し和らげてくれるような出来事を紹介します。

 自宅までの帰り道の途中、横断歩道で何やら困り顔のおばあさんを見かけました。
寒空の下、中々変わらない信号を随分と長くお待ちになっておられているようです・・・
どうやら、歩行者用押しボタン式信号に気づいておられない様子でした。

 すると、自転車に乗って通り過ぎようとしていた高校生くらいの女の子が
わざわざ止まって自転車を降り、そのボタンを押してあげていました。
程なく青に変わった信号を見ながら、おばあさんは
『ありがとう。わからなかったのよ・・・助かりました・・・』と
ニコニコしながらお礼を言っておられました。
女の子は、照れ隠しのためか、先を急ぐように
『早く渡らないと、この信号すぐ変わっちゃうよ』と言い残し
自転車に乗り、軽く会釈をして立ち去りました。

 見送りながら歩道を渡るおばあさんのお声やお顔には
感謝の気持ちがあふれていました・・・。

 若い世代への教育の歪みが叫ばれ、マナーの低下、若年層の凶悪事件の発生等
自分の将来のことを慮る考え方が希薄になっている若者達が多いように思われる世の中で
この女の子とおばあさんの“こころ”のふれあいを見て
心が暖められ幸せな気分になりました。
感謝 感謝・・・

 誰かに助けて貰ったとき・・・
その優しい“こころ”に触れたとき・・・
感謝の気持ちをきちんと伝える事の難しさや大切さを
あのおばあさんと女の子に改めて教えられた1日でした。

末 期 の 水 〜 もし あなたなら 〜

記入日:2003/02/01(Sat) 09:36 No.8

 もしも大切なお方様がお亡くなりになられたとしたら・・・
“ 最後は好きだった飲み物で口を湿らせてあげたい・・・ ”
そんな思いにかられるのではないでしょうか?
お酒が飲めず、コーヒー党の私も、最後は大切な人が
心を込めて入れてくれたコーヒーで・・・と思ったりしています。

 あるご葬儀のご相談中、故人様の息子さんが
『おやじはビールが大好きだったんだよ。
今ビールを少し飲ませてあげてもいいかな・・・』
と尋ねられたので、それはお父様も大変お喜びになるでしょうから
是非差し上げて下さいとお答えしました。
 息子さんは
 『おやじと始めて一緒に飲んだ時のこと思い出しちゃよ・・・』
と懐かしさで少し涙ぐみながら、特にお好きだった銘柄のビールで
お父様の口を湿らせてご自分でもお飲みになっていました。

 そんな時、息子さんの思いとは裏腹に
『死水というのは普通は水だろ!ビールなんか使うんじゃないよ!』
と、あるご親戚様に一括されてしまいました。

 皆様ご承知の通り、お亡くなりになられた後
死者の口に捧げる水の事を『末期の水』又は『死水』
と言い蘇生を願う民族的儀礼であると共に
一人ひとりが故人様に別れを告げる大切な儀式で
ご臨終に立ち会った人全員が行う、とある書物にも書いてありました。
確かに地方により風習などに違いもあると思いますが
もしかしたらその息子さんにとっては“ 死水 ”という意識は無かったのかも・・・
私の気持の中にもその時は“死水”という意識はなく
自分にとっての最後のコーヒーと同じ様な感覚でいたのですが・・・

 亡くなられた故人様、ご家族様が一番喜ばれることとは何かを考えていただきたいと
思い悩む一日となり、今も、あの時どういうお答えができたのか自問自答しております。

 ご家族様には、私の気持ちが少しでも伝わっていた事を願い
今は亡き故人様を心からなるお念仏にてお偲び申し上げます。

社員の持ち物 〜 携帯電話にまつわる・・・ 〜

記入日:2003/01/15(Wed) 09:33 No.7

 今や、日本人の二人に一人が持っているといわれる携帯電話。
私達の仕事にも、今や無くてはならないものであります。

 かつて、携帯電話が無い時代は、ご葬家様宅の電話を拝借して連絡を取ったり
公衆電話を探しに走り回ったりと様々な思い出がありました。

 そして今日の携帯電話の普及に何度も助けられていますが
予測もつかない事態が起きる事が・・・。

 今回は、同じ社員が経験した全く異なる二つの体験談を
お話させて頂きたいと思います。

 一つ目はご葬家様の視点に、ただただ考えさせられた出来事です。

 午前七時を過ぎた頃、ご葬儀の相談中、お孫さまが起きてこられました。
祖父が亡くなって悲しんでおられたのも束の間
関連会社に連絡を取ろうとした社員の携帯電話のストラップを見るなり
「あっ、それモー娘。じゃん!!」と発してきたのでした。

 これには喪主となられる故人様の息子様ご夫婦
持ち主の社員、そして相談を進めていた先輩社員も
固まってしまったのは言うまでもありません。

 その後、その社員が先輩社員にこっぴどく叱られたのは言うまでもありませんが
もはや私達の仕事がたった一つの携帯ストラップで
大きなミスに成りかねない事を教えてくれました。

 今、その社員はストラップどころか待ち受け画面にも『厳しい指摘』が、と思い
携帯電話には細心の注意をしているようです。

 二つ目はご会葬者・葬儀委員と私達の距離を近づけてくれる出来事です。

 ご会葬者がお焼香を終えられ、ちょうど掛かって来た携帯電話に出られ
ヒソヒソ話で話しながら、知り合いの方がいる受付の方へ。
しばらく、受付の方と話されていたが、二人とも首をかしげている様子。
すると携帯を持ち、私のほうに寄ってこられました。

 「これ自分の番号はどうやってみればいいの?」と恥ずかしそうに尋ねて来ました。

 彼が以前使用していた機種だった為、「こうすれば見られますよ」と説明すると
照れ隠ししながら
「ありがとう、いやー困っちゃうよね、年取ると全く分からんよ、この手のものは」
とおっしゃられまた受付の方に戻って行かれました。

 この全く異なる出来事が同じ『携帯電話』という道具から発生したことに対してこの社員は
『あらゆる持ち物が、お客様に与える影響の大きさを痛感した』と強く語り
お客様への配慮はもちろん、持ち物への様々な反応に注意して行動する今日この頃です。

『頌 春』 〜 人との出逢いに感謝 〜

記入日:2003/01/06(Mon) 20:58 No.6

 『大きな悲しみに出会うことは本当につらいことですが
 正面から向き合って しっかり乗り越えた時には
 それまで以上にすばらしい幸福と出会うことができます。』

 と キャサリン・M・サンダースさんは著してありました。

 人は一人では生きてゆけない
 一人で生きていると思っていても
 誰かの支えや助けを必ず受けているものですね

 生かされている喜びを
 日々感じられる職業だからこそ
 一人では生きられないことを痛感いたしております。

 我々“葬儀者”にとって出来ることは何なのか
 葬儀とは?人を送るとは?儀式とは?

 死別の悲しみを乗り越えるプロセスが終わるまでに
 どれくらいの時間がかかるか
 予想することは難しいことですが

 自然にも巡り来る季節があるように・・・

 けっして急ぐ必要はなく
 それは必ず乗り越えられるそうです。

 私たちはあまりにも無力ですが
 少しでもお役に立てるように
 まず、自分自身を学び、謙虚な姿勢で
 ご遺族のご心情を理解したいという情熱を
 雨の日も、雪の日も、嵐の日も
 持ち“継づける”ことが
 私たちのささやかな誇りです。

 混沌の時代といわれておりますが
 そんな時代だからこそ
 「も の」 「か た ち」 ではない
 ご葬送を日々精進してまいります。

娘のひとことから 〜 みんなの心に 〜

記入日:2002/12/16(Mon) 11:12 No.5

『夕食の時、二人の娘達がその日の出来事を目を輝かせながら
話してくれるのが楽しみで疲れも吹っ飛んじゃうよ ・・・』
と少し酔っ払った部長が若手スタッフを前に話し始めた・・・

ある日、普段は少しうるさい位に話す上のお姉ちゃんが珍しく黙っている・・・
でも何やら言いたい事があるみたいな顔をしていた。
感じた事、伝えたい事がたくさんあるのにどう話したらいいのか分からない
迷っている、そんな様子だった。

妻からは聞いていたのだが、その日学校の体験学習で
生まれて初めて乗った車椅子に大変ショックを受けていたようである。
どうだったかい?車椅子は?と水を向けると

「・・・漕ぐ時に腕の力を入れるのですごく疲れるんだよ。」
「思っていたより真っ直ぐ進むのが難しい・・・」
「歩道のちょっとした傾斜、デコボコでも通りにくいし・・・」
「車道を走る車や側を走る自転車もすごく怖い・・・」

と箸を止めて、少しずつ話してくれたが、
次の言葉に今度は私がショックを受けてしまった。

「もし、私が障害を持ってしまったら外になんか出られないよ・・・」

私自身、今、何らかのハンディキャップを負ってしまったらどうだろうか?
障害をかかえた娘を外に出す勇気を、覚悟を持てるだろうか・・・
現在の社会状況を思うと簡単には答えが出せずに、妻と顔を見合わせてしまっていた。

しばらくして娘が
「私なんかちょっとの事で学校へ行きたくなくなったり落ち込んだりするのに・・・
これからは私も、もっと頑張らなきゃね!!」
と宣言するように言ってくれた。

自分の将来の道を福祉や介護にと考えている娘にとっては
正に貴重な体験であり、こんな風に思えた事を我が子ながら
なんとなく・・・いい子だな・・・
と思ってしまった。

人それぞれ“信じているもの”があり
それを神様と想うのなら・・・
神様はみんなの心の中に住んでいる
『人を愛する気持ち、人を思いやる気持ち』
なのではないだろうか・・・
娘の心の中に住んでいる神様も少しずつ優しく、元気に
成長していってくれているようである。

『・・・まぁ、お前達にはまだまだわからないだろうなぁ・・・』
と一気にビールを飲み干した部長の横顔には
仕事中では決して見る事ができない
『ただ、ただ、娘を想う父親』
としての優しいお父さんの一面が感じられて
一緒に飲んでいた社員達もほのぼのとした夜になった。

約  束  〜 この子にお願い 〜

記入日:2002/11/30(Sat) 16:10 No.4

ここ国分寺で地域の皆様と共にご葬儀の仕事に携わり
多くの皆様をお手伝いさせて頂きました。

どのお方様のご葬儀も思い出深いものがございますが
個人的に親しくさせて頂いたお方様のご葬儀では
故人様とのたくさんの想い出の一つ一つに
「ありがとうございました」 との感謝の気持ちと共に
何とも切ない思いが込みあげて参ります・・・

「プロ」 としては恥ずかしい限りですが
自分もご家族様と一緒に故人様との想い出に
目頭を熱くしてしまう事もしばしばございます。

国分寺の地で永くお仕事をされているお方様とお話ししている時の事です。
そこには若い社員もご一緒させて頂いておりました。
その社員も学生時代よりそのお方様にお世話になっているようで

『井口さん、私の時はこの子にお願いしますからね・・・』

と何とも返事に困る様な事をおっしゃられ
どうしたものかと思っていると

『大丈夫、お母さんは責任をもって僕がするからね!
 でも僕が一人前に成るまであと30年は掛かるよ
  それまで長生きしてもらわないと駄目だよ!約束だからね!!』

と場合によっては随分と失礼に思える様な受け答えをしてしまいましたが

『じゃあ私は幾つになるんだい?
 えらく長生きしないといけないんだねぇ
  早く一人前になっておくれよ!!』

と笑って励ますようにおっしゃってくださいました。

新入社員、若い社員の教育は会社だけで行われるのではなく
地域の方々にもお世話になり、多くのことをお教えして頂き、励まされているものだと
冷や汗を掻きながらも、深く、深く感謝申し上げている毎日です。

思い出を一緒に 〜硯から始まる道しるべ〜

記入日:2002/11/15(Fri) 13:30 No.3

『釣りやゴルフが大好きだったおじいちゃん』
『お孫さんと一緒に歌うカラオケが何よりも楽しみだったおばあちゃん』
クラブやボール、マイクやテープをお柩に入れてあげたいのだけれど駄目よねぇ・・・

ご葬家様の故人様に対する思い出話を伺うたびに
創作してお柩に入れてあげたいという衝動にかられてくるものである。

もし可能なら、それをご葬家様に考えて頂き
作成して貰いたいのだが、なかなか、お悲しみになられている時に
「アレを作りましょう」 「コレを作ってあげましょう」
とは提案できないのが現実であります。

以前、習字をこよなく愛されていたお祖父様のご葬儀を担当させて頂きました。
ご年配の方の中には習字、書道をたしなんでおられた方が沢山いらっしゃいます。

過去を振りかえってみると
習字愛好者のお柩の中に入れていたのは『筆と半紙』
そして数々の作品ぐらいに落ち着いていました。
それだけでは何か寂しいと思い、更なる何かをと考えて浮かびあがったのが

木を刳り抜いて作った『硯』でした。

 

ご納棺の時、担当者の説明により、お柩に『硯』が納められる。
とても嬉しそうなお顔をされている喪主様をはじめ、ご親戚様のお顔には

『天国でもいっぱい習字をしてね』

というお気持ちがにじみ出ているように思われました。

お悲しみの中、少しでもお役にたつ事が、出来たかもしれないと思う反面
もし、この『硯』を故人様のお孫様が作られていたら・・・。
もっとお心が伝わるご納棺式になったのではないだろうか?

なぜ、あの時、ご葬家様に提案出来なかったのだろうか?
と反省し自分の力量の無さを痛感するのでありました。

ご家族様が思い出の品を作り、お柩に入れてあげる。
これはきっとどのご葬家様にとっても喜ばれ、想い出深いものになるのではないでしょうか?

今回の私達が作った『硯』が忘れられない想い出の道しるべになること祈り
心からなるお念仏にてお偲び申し上げます。

合掌

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